10年後も手放さない、お気に入りアイテムを語るこのシリーズ。
第7回目は「CHEMEX(ケメックス)」について。
コーヒーのドリッパーには多種多様な種類がありますが、いくつか使ってみて辿り着いたのがケメックスのドリッパーです。
コーヒーは毎日淹れて飲んでいますが、このドリッパーは本当に素晴らしくてお気に入り。
デザイン性と機能性を併せ持つ名作
ケメックスは1941年、 ドイツ人化学者(発明家)のPeter Schlumbohmによって発明されたコーヒードリッパーです。
ドリッパーとサーバーが一体化したデザインで、機能的でありながらアート作品とも言えるような美しさ。
実際、「現代における最高のデザイン製品の一つ」とも言われておりまして、ニューヨークのMoMA美術館をはじめいくつかの美術館に展示されているそうです。
HANDBLOWN SERIES 3 CUP
ケメックスには色々な種類が存在するのですが、僕が愛用しているのはハンドブロウシリーズの3カップ用サイズ。
ハンドブロウシリーズというのは、職人さんが手吹きガラスで手作業で作っているシリーズです。
ハンドブロウと全く同じ形で、クラシックシリーズというマシンメイドのものもあるのですが、ハンドブロウの方がガラスに厚みがあります。厚みがある分、手に持つとずっしりとした重さを感じます。
マシンメイドのものも手に取ってみたことがあるのですが、僕はハンドブロウの質感の方が好みだったので、ハンドブロウをチョイスしました。
サイズは少し悩みましたが、1人で飲む分には200〜250mlくらい淹れられれば十分なので、3カップのものを選びました。
絶妙に手に馴染む大きさで気に入っています。大きすぎず、インテリアとしても邪魔にならないので良い感じ。
ちなみにこの3カップサイズはアメリカではそんなに人気が無いみたい(笑)
まぁ向こうは色々と大きいですもんね。
使い込みたくなる理由
このケメックス、他のドリッパーには無い魅力があります。
エイジング
実は、この記事で最も言いたかったのはこれです。
エイジングした姿が、あまりにもカッコ良すぎるのです。
オールドケメックスと呼ばれる、いわゆるヴィンテージもののケメックスを紹介しましょう。
ヤバくないですか、この雰囲気。圧倒的にカッコいい。
どうすればこのレベルのエイジングに到達できるのかわからないですが、何年も使い込んでここまでいきたいものです。
真ん中の部分は木製ですが、ケア剤を塗ったり日光に当てたりしてエイジングさせるのも面白いかもしれません。
今年はカッコいいエイジングのために色々と試行錯誤してみようかなぁと思っています。
こういう育てる楽しさみたいなものがあるのは、ケメックスならではないかと思います。
特別なフィルター
ケメックスの専用フィルターは、他のフィルターと比べて厚めの紙でできています。
これも色々と考えられて作られたものらしく、厚めのフィルターのお陰でコーヒーオイルが取り除かれ、ピュアで風味豊かなコーヒーを作ることができるんですよね。
最近は「フィルターでろ過していないコーヒーを飲むと死亡率が上がるかもしれない?」みたいな話題もありまして、意外と見過ごされがちだけど、適切にコーヒーをろ過してくれる機能は重要だと思います。
書籍「人生を変えるコーヒーの飲み方」にも似たようなことが書かれていました。
ケメックスに他社フィルターなどを使用するワザもあったりしますが、僕は断然純正フィルター派。このフィルターが好きなんです(笑)
3カップ用のフィルターはこんな感じの不思議な形をしています。
お湯を沸かしながら、このフィルターを折りたたんで準備をしている瞬間も、とても好きな時間です。
ケメックスを使った完璧なコーヒーの淹れ方
現時点で僕が最も気に入っているコーヒーの淹れ方も、軽く紹介したいと思います。
僕が気に入っているのはこちらのやり方。
ワールド・バリスタ・チャンピオンの井崎英典さんの淹れ方ですが、これで淹れるとコーヒーがめちゃくちゃ美味しく入るんですよ。
「フィルターの壁までしっかりお湯を掛ける」や「お湯は最後まで落とし切る」など、一般的に言われている方法とは異なる方法でビックリするかもしれませんが、美味しいのでぜひ一度お試しあれ。
あ、近頃暑くなってきましたが、夏には冷やしてアイスコーヒーにしても美味しいです。
アイスコーヒーも色々作り方がありますが、いつも通りもしくはちょっと濃いめにコーヒーを淹れて、冷水で冷やす方法が簡単。
5分をより豊かにする道具
前述の井崎英典さんが、ある動画でこんなことを言っておられました。
コーヒーは5分の幸せだ。残念ながら長くは続かない。しかし、そのコーヒーを少しでも美味しくすることができれば、より幸せの度数が上がる。
コーヒーは5分の幸せ。確かに。
ケメックスは、その5分をより豊かにしてくれた気がします。
お気に入りの道具で淹れるコーヒーはやはり格別。
長く愛用して、オールドケメックスのようなめちゃくちゃカッコいい雰囲気が出た頃、またブログで紹介できたらいいなと思います。
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