低温調理シリーズの第2弾です。
今回は個人的にも気に入っている、完璧な出汁(だし)の取り方を紹介したいと思います。
ほとんど放っておくだけで高級料亭の出汁を再現できるレシピとなっておりまして、これでお味噌汁などを作るとすごく美味しいですよ。
完璧な出汁のレシピ
ではさっそく、レシピを紹介しちゃいましょう。
材料はこちら。
そして手順は以下の通りです。
手順は京都の老舗料亭・菊乃井さんのやり方を参考にしていまして、材料の分量は作りやすい量にカスタマイズしています。
昆布のグルタミン酸とかつお節のイノシン酸※を最大限に抽出できる温度・時間設定になっていまして、これで作るとまさに完璧な出汁ができあがります。
※グルタミン酸とイノシン酸は共にうま味成分で、この2つを合わせると更にうま味が8倍にもなると言われている。上記手順で、これらの成分を最も効率よく抽出することができる。
一般的な出汁のひき方は「昆布を沸騰直前に取り出して、かつお節を入れてまた沸騰させて…」といったものですが、よりうま味成分を引き出すには上記の温度・時間設定が科学的にベストみたいなんですよ。
参考:料理と科学のおいしい出会い: 分子調理が食の常識を変える (DOJIN文庫)
「60度で1時間」って普通にやろうと思うとめちゃくちゃ面倒なんですが、低温調理器があれば簡単です。
低温調理器で作ってみる
では低温調理器を使って作ってみましょう。
僕はBONIQ2.0を持っているので、これを使います。
まずジップロックのLサイズに1Lの水を入れ、そのまま水を入れた鍋に投入して60度まで温めます。
その間に昆布・削り節を用意しておきます。
60度になったら昆布10gを投入します。まぁこの分量は多少ズレても問題ないでしょう。
今回は1枚8.8gの利尻昆布を使いました。
昆布の種類によっても味わいが変わってくるんですが、旨味の強さで言うと「羅臼昆布 > 真昆布 > 利尻昆布」とのことですのでご参考までに。
昆布を入れたら、1時間そのまま放っておきましょう。
1時間経過したら昆布を取り出して、今度は85度まで加熱します。
85度になったら、かつおの削り節をぶっ込みます。
本来のレシピは薄削りのかつお節を使うんですが、今回は実験的に厚削りを使ってみることにしました。
30秒くらい経ったら、ザルでこして完成です。薄削りのかつお節なら10秒くらいでOK。
こんなふうに、保存容器にザルを乗っけてこすといいですよ。
保存容器はタケヤ化学工業さんのスリムジャグがめちゃくちゃ使いやすいんでおすすめ。耐熱ですし、冷蔵庫にも入れやすい形状です。
そんで完成した出汁がこちら。
美味しそうないい匂いが漂っております。
味見をしてみたところ、今回は厚削りのかつお節を使ったんでいつもより濃厚な出汁になっていました。
ちょこっと塩を足せば、これだけでめちゃくちゃ旨いスープになっちゃう感じ。
冷蔵庫で2~3日間、冷凍すると約1か月間ほど保存可能です。
出汁を使ってみる
出汁は色々な料理に使えますが、個人的にお気に入りなのは味噌汁やそばです。
こちらは、今回の完璧な出汁を使用した鶏そば。
汁を飲み干したくなる美味しさで、定期的に作っております。
写真を撮り忘れましたが、もちろんシンプルな味噌汁もめちゃくちゃ美味しくなるんで、この出汁を作ったらぜひお試しください。
上質な出汁を日常に
以前までは「いちいち出汁を取るのは面倒だな」と思っていて、出汁を使うレシピは避けていました。
しかし低温調理器を使えばそれほど手間じゃないってことがわかったんで、今ではガンガン活用するようになりましたね。
それまで非日常だった出汁取りが、今では日常になりました。
健康効果もちょっと期待しつつ、引き続き料理に取り入れていきたいですね。
今のところ味噌汁メインで使っているんですが、今後はだし茶漬けや鍋など、他の料理にも活用していきたいなーと思っております。
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