New「完璧な低温調理コンフィ」を公開

完璧な低温調理チキンコンフィの作り方

完璧な低温調理チキンコンフィの作り方 食と料理

これまで何度か紹介したことがある低温調理レシピシリーズ

今回は低温調理器を使った「完璧な骨付きチキンコンフィの作り方」を紹介します。

この料理は去年のクリスマスに初めて作って、僕と奥様が共に「過去イチ美味しい」と絶賛したレシピ

作ってみると、異次元のジューシィさにきっと驚くはずです。

材料

材料一覧

必要な材料は以下の通りです。

材料
  • 骨付き鶏もも肉 … 1本
  • 塩 … 肉の重さの1%
  • タイム … 1本
  • ローズマリー … 1本
  • ローリエ … 1枚
  • 黒胡椒ホール … 5粒
  • オリーブオイル … 大さじ3
  • じゃがいも … 1個(メークインがおすすめ)

味付けは塩とハーブのみのシンプル構成。これだけで、めちゃくちゃ美味しいコンフィが出来上がります。

ハーブは乾燥させたやつじゃなく、フレッシュなものを使うのが断然おすすめ。近所のスーパーに売っていなければ、Amazonとかでも手に入るのでぜひGETすべし。

ハーブは量的に一回では使いきれないですが、真空保存容器を使えばかなり長持ちするのでおすすめです。僕はツヴィリングの真空容器を使っています。

オリーブオイル

ちなみに「コンフィ」とは、低温の油などでじっくり煮る料理のこと。

見た目はローストチキンに似ていますが、以下のような違いがあります。

 コンフィローストチキン
仕上がりしっとりジューシーパリッと香ばしい
調理方法低温でゆっくり火入れ高温で焼く
保存性油に漬けて保存可早めに食べる必要あり

作り方(レシピ)

レシピは「武島たけしの極み飯」で紹介されている鶏ももコンフィを参考にさせてもらいました。

なお低温調理をするにあたって、以下の低温調理のルールは必読。
低温調理のルール 6つのポイント

また、今回紹介するレシピでは加熱時間を十分に長めに取っていますが、肉の厚みによっても変わるので、加熱時間基準表もあわせてご確認ください。
低温調理 加熱時間基準表

作り方の手順は以下の通りです。

作り方手順
  1. 鶏もも肉にフォークで複数箇所穴をあけ、肉の重さの1%の塩を振る。
  2. 袋に鶏もも肉、タイム、ローズマリー、ローリエ、黒胡椒、オリーブオイルを入れ、軽く揉み込む。
  3. 低温調理器で65度に加熱したお湯に食材を投入し、4〜5時間放置。
  4. 鶏もも肉を取り出し、ハーブや黒胡椒を取り除き、キッチンペーパーで余分な油・水分を拭き取る。
  5. じゃがいもをスライスし、コンフィの旨味汁でソテーする。
  6. フライパンを高温に熱し、鶏もも肉を片面50秒ほどずつ焼く。

各工程ごとに、写真で解説していきましょう。

コンテナに水を入れる
まずはコンテナに水を用意。水を温めている間に、食材の下ごしらえをすると効率的。
ボニークで温度を設定する
低温調理器で65℃の温度に設定。このとき、タイマーは長めに設定しておくと良いです(理由は後述)。
骨付き鶏もも肉にフォークで穴をあける
低温調理器で水を温めている間に食材の準備。まずフォークで数箇所穴を開ける(味を染み込みやすくする為)。フォークもきちんと殺菌しておくこと。
鶏もも肉に塩をふる
肉の重さの1%の塩を振る。例えば、肉が350gであれば、3.5gの塩をふり、肉の両面にしっかり馴染ませる。
使用するハーブ一覧
ハーブ類を準備。個人的にローズマリーの香りがめちゃくちゃ好きです。
黒胡椒ホール
黒胡椒はホールで5粒。僕はいつもコール&メイソンのペッパーミルを使っているんで、今回はそこから取り出しました。
食材とハーブを袋に入れる
全て袋に投入。
使用するオリーブオイルの量
ここにオリーブオイル大さじ3を加える。
下ごしらえ完了
こんな感じになる。今回は2人分を作っているので、こんな感じで2つ分できました。
低温調理コンテナに投入
お湯が設定した温度になったら、袋に入れた肉をコンテナに投入。全体が浸かるように、しっかり下まで沈み込ませること。
コンテナの蓋を閉めて時間になるまで放置
あとは時間まで放置。3時間ほどで完全に火が通るはずですが、今回は4時間半ほど低温調理することにしました。写真のように、フタ付きのコンテナを使うと、水が蒸発せず完全に放置できるからおすすめ。
じゃがいも メークイン
数時間後、肉を取り出すタイミングになったら、じゃがいもをカットします。何でもOKですが、個人的には崩れにくいメークインがおすすめ。
乱切りにしたじゃがいも
こんな感じで乱切りにする。
低温調理後の骨付き鶏もも肉
コンテナから肉を取り出し、ハーブや黒胡椒を取り除く。ちなみに、低温調理は時間ぴったりに取り出す必要はなく、多少長めに入れていても問題ない。4時間で調理した場合と、5時間で調理した場合では、どちらもそれほど差が無かった。
袋に残った汁
肉を取り出すと、袋には旨みが詰まった汁が残る。これは後で使うので捨てずに取っておく。

ちなみに、低温調理は時間ぴったりに取り出す必要はなく、多少長めに入れていてもOK。

別の日に、低温調理を4時間した場合と5時間した場合で食べ比べてみましたが、そんなに変わりありませんでした。

規定時間より短いのは絶対NGですが、多少長めにやる分には問題ないので、副菜の下ごしらえなど落ち着いて調理できます。

じゃがいもをローストする
オリーブオイルをひき、じゃがいもを軽く焦げ目がつくまで焼き付ける。じゃがいもは水にさらしてデンプンを落とし、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ってから焼くと、フライパンにくっつきづらくなる。
焼き目のついたじゃがいも
これくらい焦げ目がついたら、先ほど袋に残っていた汁を加え、汁を吸わせながら炒める(ちょっと跳ねるので注意)。最後に塩を軽く振って味付けしたら、取り出す。
鶏もも肉の表面をサッと焼く
じゃがいもを取り出したら、再度フライパンを高温に熱し、鶏もも肉を片面40〜50秒ほどずつサッと焼く。表面に軽く香ばしい香りがつけばOKなので、しっかり焼き目をつける必要はなし。固くなってしまうので、決して1分以上、同じ面を焼かないように。
骨付き鶏もも肉のコンフィの完成
盛り付けて完成です。

最大のポイントは最後の焼き付けです。焼きすぎると肉が固くなるので、高温でサッと焼くのがコツ。

動画だとじゃがいもと一緒に焼いていますが、別々に焼いた方が失敗しないのでおすすめです。

実食

コンフィとカトラリーと手

食べてみると、ふわっと柔らかく、めちゃくちゃジューシィ!

家で作ったとは思えないクオリティです。

ちゃんと計量したおかげで塩加減も完璧で、ほのかに香るハーブが奥行きを感じさせる味わい。

骨付き鶏もも肉コンフィアップ

また、肉の旨味汁を吸わせたポテトも主役級の美味しさです。ちょっと焦げ目がつく程度にカリッと仕上げた食感も楽しく、手が止まらなくなります。これだけでも無限に食える。

このままで十分美味しいですが、味変に粒マスタードを付けても美味しかったです(写真撮り忘れた)。

使用した道具

低温調理器コンテナ

今回使用した低温調理器は、定番のBONIQ。

僕はBONIQ Pro 2を使っていますが、65度くらいをキープできるものなら何でもOKです。

ちなみに直近では最新型のBONIQ 3.0の先行予約も始まった模様。

BONI BAG

袋はジップロックなどでも代用可能ですが、BONIQの低温調理専用袋「BONI BAG」が圧倒的に使いやすいのでおすすめ。

サイズが大きめなので食材を入れやすいし、長さがあるのでわざわざ口を閉じる必要が無く、食材を沈めるだけで真空状態にできます。

BONI BAGに食材を入れてお湯に沈める
ジップロックみたいに口を閉じる必要がなく、このように食材を沈めるだけで勝手に真空状態になる。

これに慣れると、ジップロックには戻れません。

acaia PEARL MODEL S

また、マストではないですが、0.1g単位で正確に測れる計りもあるとよいです。

僕はacaiaというコーヒースケールを使用しています。

この料理はシンプルな味付けだからこそ、塩加減を正確に決めるのが重要

料理全般に言えることですが、きちんと計量することで失敗を防げます。

日常にコンフィを

完璧な低温調理チキンコンフィ

このレシピは、個人的にかなり気に入りました。

材料がシンプルで作り方も簡単な割に、高級レストランで出てくるレベルのコンフィを堪能できるのが最高です。

こんなに簡単なら、特別な日だけでなく日常的に作りたいと思えますね。

骨付き肉が無ければ、普通の鶏もも肉でも同様に作れるはず(今度試してみよう)。

ジューシィな鶏肉を堪能したい気分の日には、これを作ることにしようと思います。

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