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偏愛アイテムを語るvol.22「ファイヤーキング ホワイトヘビーマグ」

ファイヤーキング ホワイトヘビーマグ偏愛シリーズ

お気に入りの偏愛アイテムを語るこのシリーズ。

第22回目は「ファイヤーキング ホワイトヘビーマグ」について。

僕が持っているのは、1950年代中期~60年代初頭にレストランウェアとして製造されたヴィンテージ品です。

使えるヴィンテージ品

ホワイトヘビーマグ_正面

ファイヤーキングは、アメリカのアンカーホッキング社が生み出した耐熱ガラスブランドです。

ファイヤーキングには「ミルクガラス(ホウケイ酸ガラス)」で作られたものと「クリアガラス」で作られたものがあるのですが。

ミルクガラス(ホウケイ酸ガラス)」の方は、作るのが難しい&コストが掛かる等の理由で、アメリカでは1986年に生産終了してしまいました。

この辺の経緯については、以下の本でより深く解説されております。

ホワイトヘビーマグ_内側

ややこしいですが、その後日本が「ミルクガラス(ホウケイ酸ガラス)」のファイヤーキングを復活させていて、日本製のファイヤーキングが誕生しております。

つまりミルクガラスのファイヤーキングには、アメリカで製造されたヴィンテージ品と、日本で製造された現行品があるということです。

製造元アンカーホッキング社(米国)ファイヤーキングジャパン(日本)
状態ヴィンテージ新品
製法当時のアメリカで大量生産日本のガラス職人が手作り
素材ホウケイ酸ガラスホウケイ酸ガラス

僕が持っているホワイトヘビーマグは、アメリカで作られたヴィンテージの方。

ホワイトヘビーマグ_側面
傷も汚れもない、超美品です。

これは1950年代中期~60年代初頭に、レストランウェア(業務用)として製造されたものです。

なぜ年代がわかるのかというと、カップの裏のバックスタンプ(刻印)が年代毎に違っていて、これでおおよその製造年を推定できるようになっているんですよね。

ホワイトヘビーマグ_裏面
刻印の文字列やデザインが年代によって異なる。写真の文字は「OVEN Fire-King WARE MADE IN U.S.A.」。

この頃から、それまで無かった「MADE IN U.S.A.」という刻印が入って、品質も上がったみたいです。

スタンプで判別できるというのは、昔紹介したイギリスの銀製品「アンティークシューホーン」と通ずるものを感じます。

ヘビーマグという選択

ホワイトヘビーマグを持つ手

ファイヤーキングにはめちゃくちゃ種類があって、色や形のバリエーションが豊富です。

数ある中でもヘビーマグを選んだのは、この大きさが自分にとって一番丁度よかったからです。

候補としては、

  • エキストラヘビーマグ
  • ヘビーマグ
  • エキストラヘビーカップ&ソーサー

があったのですが、ディーラーシップさんの店舗にて実際にこの3つを見比べてみたときに、大きさ的に最もしっくりきたのがヘビーマグでした。

ホワイトヘビーマグと手
手への収まりがよく、見た目も美しい。

液体を9分目くらい注ぐと、だいたい170~180mlくらい入ります。

個人的に、この量はコーヒーを飲むのにちょうど良いサイズ感だと思いました。

ホワイトヘビーマグと透けるコーヒー
ガラスなので、コーヒーを入れると薄っすら透けて見えます。この見え方も独特で魅力。

ちなみに、現行品のファイヤーキングジャパンの方ではエキストラヘビーマグは確認できますが、ヘビーマグはラインナップされていないみたい

なので、ヘビーマグを手に入れたければアメリカ製のヴィンテージ品を買うしかありません

ホワイトのレストランウェアは市場に出回っている数も少ないから、手に入れるのもヘビー(むずい)です(笑)

カップを味わう

コーヒーを入れたホワイトヘビーマグ

カップの色や形によって感じる味わいが変わる」という話があります。

ここでは詳しく深掘りはしませんが、カップによる味覚の変化についてはいくつか論文や本が出ているんですよね。

↓例えばこういうの。

味覚がどれだけ外部影響受けるかって話に関しては、以下の本がめちゃくちゃ面白いのでご興味ある方はご覧になってみてください。

実は僕がファイヤーキングを選んだのは、このカップによる味覚への影響が主な理由でした。

僕の場合、苦味を強調させるようなカップが欲しかったんですよね。

理由は、浅煎り寄りの豆で酸味が立ちすぎないようにしたかったからです。

浅煎りの豆の方が健康効果高い」みたいな話があるので、僕は浅煎り寄りの豆を好んで飲んでおります。

でもそういう豆は、たまに酸味が目立ちすぎることがあるんですよ。

これは個人的な好みですが、酸味が強すぎると飲んでいて飽きてくるんで、程よく苦味も感じられるコーヒーの方が好きなんですよね。

でも、だからと言って健康観点から深煎りにはしたくないというジレンマ…。

ホワイトヘビーマグ_上から

そこで思いつきました。

苦味が少し強調されるようなカップを選べば、その分酸味が和らいでより自分好みの味わいを再現できるのではないか、と。

酸味に対してあえて苦味を際立たせることで、いい感じにバランスを取るようなイメージです。

ホワイトヘビーマグ_アップ

てことで、苦味を強調させる為に以下のようなカップを探すことにしました。

  • 色:白色
  • 形:マグカップ
  • 素材:ガラスかつ厚めで重め

本気出せばまだまだ味わいに影響を及ぼすパラメータって沢山あるんですが、全て考慮するのはあまりに大変なんで、色・形・素材の3点に絞りました。

白色だとよりコントラストが強くなって、コーヒーがより濃く・苦く感じるって話があるので、色は白色にしました(ちなみに青色だと逆に甘く感じたりするらしいですよ)。

マグカップ形にしたのは、マグカップみたいな筒型の方が香りが溜まる空間ができ、アロマを感じやすくなりそうだからです。

嗅覚も味覚と密接に関わっているんで、香りを楽しめる構造の方がより美味しく感じるはず。

ホワイトヘビーマグ_上から2

そして素材は厚くて重めのガラスと定めました。

厚みは飲みやすさに影響しますが、厚みがある方が質感が重く硬いと錯覚するようなんで、これは苦味を強調するのに役立つだろうなと。

ガラスにしたのは、無臭でコーヒーの香りに影響を与えないってのと、単純につるっとした質感が個人的に好みだからであります。

これらの条件にピッタリと当てはまったのが、ファイヤーキングでした。

一応耐熱ガラスなんで、しっかりと温度高めのお湯で湯煎できるという点も決め手になりましたね(保温性が高まると分子が移動する速さも速くなって、コーヒーの香りが良くなるらしい)。

ホワイトヘビーマグとバカラタリランド
ファイヤーキングとバカラ。

これまではバカラのタリランドというグラスを使っておりました。

カップを変えて飲み比べてみたんですが、やはり色や形が変わるだけで感じ方が変わりましたね

タリランドとコーヒー
タリランドは透明で飲み口も薄いので、ファイヤーキングとだいぶ飲み心地が異なります。

意図した通り、ファイヤーキングのホワイトヘビーマグで飲む方が酸味が目立たない感じです。

ちなみにタリランドは、コーヒーではなくお茶用のグラスとして使うようになりました。

カップが味覚に影響を及ぼしちゃうってのは今まで盲点でしたが、これだけ味わいが変わるとなると、実は豆にこだわるのと同じくらいカップにもこだわった方がいいと改めて感じましたね。

この辺は色々と実験されているブロガーさんもおられたんで、カップによる違いを色々ググってみると面白いです。

名作が揃うとき

ホワイトヘビーマグとオールドケメックス

最近記事に書きましたが、僕はコーヒードリッパーに1960~1970年代のオールドケメックスを使っております。

共にアメリカ製のヴィンテージ品だからか、ケメックスとファイヤーキングを並べておくとこれまた最高に絵になるんですよね。

ホワイトヘビーマグとオールドケメックス2
映画のワンシーンを切り取ったかのような佇まい。

上で紹介した「おいしさの錯覚」って本には、場の雰囲気なんかも味覚に影響を及ぼすということが書かれておりました。

こういうのを読むと、お気に入りのストーリーのある道具を使うということもまた、味覚に影響を及ぼすような気がしてなりません。

僕は毎朝コーヒーを飲んでいるんですが、これらのアイテムがあるおかげで毎朝いい気分で1日をスタートさせることができますし、きっとそういった気分的なものも味覚に大きく作用していることでしょう。

当時の情景に思いを馳せながら飲むコーヒーには、格別の味わいがあります。

オールドケメックスにヴィンテージファイヤーキング、いずれも僕の人生に無くてはならない偏愛アイテムと言えます。

コメント

  1. Guest より:

    What do you think of the size of the handle? Is it too small?

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