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クラシックシェービングを半年続けてわかった7つのこと

クラシックシェービングの道具 クラシックシェービング

ここ半年ほどクラシックシェービング(両刃カミソリとシェービングソープを使った昔ながらの髭剃り)を続けております。

最初は少し手間取ったり、慣れない部分もありましたが、今ではその奥深さと楽しさを感じるようになっています。

今回は、クラシックシェービングを続ける中で気づいた7つのことをシェアしたいと思います。

ブラシには投資すべし

シェービングブラシと手

クラシックシェービングを始めた当初、僕はMÜHLE(ミューレ)のブラシを使っていました。

良いブラシだと思っていたのですが、しばらくしてRex Supply Co.のブラシを手に入れました。

それ以来、今ではRex Supply Co.のブラシしか使っていません。理由はシンプルで、快適さが段違いだからです。

MÜHLEのブラシも決して悪くないんですが、どうしても毛が少しチクチクする感じがありました。人工毛でもアナグマ毛でも、その感触が気になってしまうんです。

それに対して、Rex Supply Co.のブラシはそういった不快感が一切なく、スムーズで肌に優しい使用感があります。

この違いは使い比べてみないと分からないかもしれませんが、ブラシの品質がシェービング体験に与える影響はかなり大きいと感じました。

カミソリホルダーなら替刃を変えることで多少の調整が効きますが、ブラシは替刃ほど簡単には変えられません

だからこそ、ブラシは初めから良いものに投資するのが賢明なんじゃないかと思います。

ラザリングに力やスピードは不要

ラザリングの様子

クラシックシェービングを始めた時、まず最初に気づいたのが「ソープを上手に泡立てるのが意外と難しい」ということでした。

僕はボウルラザリング派なのですが、最初はソープを泡立てるために、ものすごい勢いでシャカシャカとかき混ぜていました。

豪快にやっていると見た目は気分がいいのですが、腕がすぐに疲れてしまうんですよね。何か違う気がして、試行錯誤を重ねました。

ある時、ふと思い立って、ゆっくり円を描くようにブラシを動かしてみたんです。

すると、それだけで十分クリーミーな泡ができるではありませんか。力任せにかき混ぜる必要はなく、力を抜いて軽く回すだけで良かったんですな。

これで分かったのは、ラザリングには力やスピードは不要だということでした。むしろ、ゆっくり丁寧にかき混ぜるようにした方が、素早く滑らかな泡が仕上がるんですよ。

ただ、これができたのは、ByronShavingCompanyのLather Masterというシェービングボウルを使っているおかげかもしれません。

このボウルには泡立てを助ける突起がついていて、数秒ブラシを回すだけで上質な泡が作れるようになっています。

こういった工夫が施されたボウルを選びつつ、ブラシをゆっくり回すようにするとラザリングが楽にできるはず。泡立てが上手くいかないという方はぜひお試しください。

泡は分厚く塗った方がいい

手の甲に泡を塗る

シェービングソープの役割として、「肌を保護し、潤滑性を高める」ということが挙げられます。

最初の頃の僕は、髭の上に薄く泡を塗るだけで十分だと思っていました。

結局カミソリの刃が肌に当たるのだから、分厚く塗っても意味がないんじゃないか、と思っていたんです。

ところがある時、試しに泡をたっぷりと分厚く塗って剃ってみたところ、驚きました。すごく快適に剃れる上に、剃った後の肌が全然ヒリヒリしません

これは肌と刃の間というより、肌とカミソリホルダーの間に分厚い泡のクッションが挟まることによって、力加減が僅かに和らいで刃あたりがマイルドになったように感じます。

海外のインフルエンサーがよく、大量の泡を塗りたくっている動画を見かけるんですが、これにはちゃんと意味があったんだなぁと思いました。

分厚い泡のクッションを作るには、ブラシで顔にまんべんなく泡を塗った後、ブラシを指でしごいて追加の泡を取り出すといいです。

ブラシをしごいて泡を取り出す

その追加の泡を重ねるようにして塗り広げると、より分厚い層ができ、剃り心地が向上します。

人工毛とアナグマ毛でラザリング方法が変わる

人工毛ブラシとアナグマ毛ブラシ

クラシックシェービングを始めた頃は、人工毛とアナグマ毛のブラシを同じように使っていましたが、最近では使い方を変えています。

どちらもボウルでソープを泡立てるのは同じですが、顔に塗る時の方法が少し異なるんです。

人工毛のブラシの場合、ボウルで泡立てたソープをそのまま肌に乗せていくイメージ。

僕の持っている人工毛ブラシはコシがかなり強く、フェイスラザリングをすると泡が肌ではなくブラシ側にくっついてしまうんですよね。

だから、人工毛の時はボウルでしっかり泡を作って、それを顔に乗せていくような形になります。

アナグマ毛ブラシ

一方でアナグマ毛のブラシは、ボウルで泡立てたソープを肌に乗せつつ、追加でフェイスラザリングをしてさらに泡を増やし、きめ細かくしていくように使っています。

アナグマ毛は適度なコシがありつつ毛先が柔らかく、水を吸収すると広がります。それをマッサージするように顔の上を滑らせていると、どんどんねっとりとした濃密な泡が生成されるんですよね。

フェイスラザリングをするなら、やはりアナグマ毛が適しているだなと感じます。

プレシェーブ剤の効果は絶大

Cella Milano

最近、Cella Milanoのプレシェーブ剤を試しています。

プレシェーブ剤というのは、シェービングソープを塗る前に顔に塗って、髭を柔らかくし、保護性や潤滑性をさらに高めるためのアイテムです。

最初は「別に無くても良いんじゃないかなぁ」と思っていたんですが、実際に使ってみるとその効果に驚きました。

肌へのダメージがほぼ感じられなくなり、剃り心地が格段に良くなったんです。これは泡だけでは再現できない快適さです。

特に敏感肌の人や、ヒリつきが気になるという人は、プレシェーブ剤を使ってみる価値があるかと。

Cella Milanoは個人輸入しないと買えないんですが、PRORASOのプレシェーブクリームあたりなら日本でも入手しやすいです。

僕が使っているCella Milanoはジェル系のプレシェーブ剤です。ベタつかずにスッと肌に馴染んで保護してくれるので、使いやすいですね。

Cella Milanoのプレシェーブジェル

プレシェーブ剤には他にクリームタイプやオイルタイプといった種類がありますが、今のところ僕はこのジェルタイプしか使ったことがありません。

クリームやオイルもいずれ試してみたいと思っています。

ベストな替刃は組み合わせ次第

替刃と手

以前の記事「151種類の替刃を一気買いしてみた」でも触れたように、僕は今でもベストな替刃を探し求めて、さまざまな種類の替刃を試しています。

この過程で気づいたのは、替刃の使い心地はホルダーによって大きく変わるということです。

例えば、MÜHLEのROCCAではRockwellの替刃が非常にしっくりきたんですが、同じRockwellの替刃をRex Supply Co.のKonsulに装着してみると、何となくイマイチに感じるんですよね。

また、興味深いのが、シェービングソープによっても替刃の心地よさが微妙に変わるという点です。あるソープでは滑らかに剃れる替刃が、別のソープだと逆に引っかかりやすく感じることもあります。

最高の替刃を見つけたいと思い、今でも日々試行錯誤を続けているのですが、あまりにも膨大な組み合わせがあるため、すべての状況に最適な替刃は存在しないんじゃないかと思い始めています。

まぁ、この「組み合わせを探る楽しさ」がクラシックシェービングの醍醐味なのかもしれません。

最高の1つを見つけるというよりも、いくつかのベストな組み合わせを見つけ、気分や状況に合わせて楽しむというのがこの趣味の面白みなんだろうなと感じています。

アジャスタブルで楽しみ方が広がる

アジャスタブルカミソリの調整

上で述べた通り、替刃の使い心地はカミソリホルダーによって大きく変わりますが、アジャスタブルホルダー(刃の露出度を調整可能なカミソリホルダー)があると、色々な替刃を幅広く楽しむことができるようになります。

僕はRex Supply Co.のKonsulというアジャスタブルカミソリを使っていますが、替刃の鋭さや剃る箇所に応じて、刃の露出度を調整しています。

例えば、替刃の切れ味が少し鈍いなと感じた時には、刃の露出をアグレッシブに調整して、より深く剃れるようにします。

一方で、唇の下など、皮膚が薄くてヒリヒリしやすい場所を剃る時には、刃の露出を控えめにしてマイルドな設定にして剃っています。

こうして状況に合わせて刃の露出度を調整することで、さまざまな使い方ができるんですよね。

アジャスタブルカミソリを1本持っておけば、あたかも複数のカミソリを持っているような体験ができるということです。

気分や使う替刃に合わせて調整できる自由さが、シェービングの楽しみ方を一気に広げてくれたように思います。

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