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ヴェスタケースの使い道|替刃ケースとしての活用

ヴェスタケースにカミソリの替刃を入れる クラシックシェービング

ブログ記事でたまに紹介していますが、僕はアンティークシルバー(主にイギリスの古い銀製品)をちょこちょこ買っています。

いずれも100年以上前のものですが、アンティークものは現代の製品には無いカッコ良さがあって好きなんですよね。

僕はこれらを観賞用ではなく、実際に使う道具として生活に取り入れています。

今回は最近新たに入手した、1915年製のヴェスタケースを紹介しましょう。

ヴェスタケースとは何か?

ヴェスタケースを持った手

ヴェスタケースとは、19世紀初頭から使われるようになったマッチ入れのことです。

ちなみに「ヴェスタ」の名前の由来は、火床をつかさどる女神ヴェスタから取られたらしい。ネーミングがお洒落ですな。

当時作られていたマッチは現代の安全マッチとは違い、摩擦が起こると簡単に発火してしまう危険性をはらんだものでした

それをそのまま直接ポケットに入れておくと、マッチ同士が擦れただけで発火する危険があった為、ヴェスタケースというマッチを入れが生み出されたというわけです。

ヴェスタケース底の溝
ケースの底にはマッチを擦る為の溝がついている。

ヴェスタケースはタバコを吸う習慣が一般化するにつれ、シガレットケースと同様に広く普及していった模様です。

ちなみにヴェスタケースには素材や形など、
多くのバリエーションが存在する。
引用元:アンティーク豆知識 ヴェスタケース

1915年イギリス製、John Roseのヴェスタケース

僕が入手したのは1915年にイギリスで作られた、スターリングシルバーのヴェスタケースです。

ヴェスタケース表

表面はストライプの模様と中央にモノグラムのロゴが配置された、雰囲気抜群のデザイン。

中央のロゴはアルファベットのJとRを組み合わせたデザインですが、これはメーカーの「John Rose」の頭文字です。

ヴェスタケース裏

裏面はこんな感じ。裏は僅かに湾曲していて、この辺は以前紹介したアンティークシガレットケースと共通してますな。

アンティークシューホーンの記事でも紹介しましたが、イギリスの銀製品には「ホールマーク」という刻印システムがあります。

ホールマークの読み方
引用元:英国シルバーウェアのホールマークの読み方

このホールマークの意味を読み解くことで、場所・年代・メーカーなどが特定できるようになっているんですよね。

今回購入したヴェスタケースにもホールマークが刻印されています。

ヴェスタケースのホールマーク

これらのホールマークは以下の情報を示しています。

  • メーカーズマーク:John Rose
  • アッセイオフィス(製造・鑑定場所):バーミンガム
  • スタンダードマーク(銀品位):スターリングシルバー
  • デートレター(年代):1915年

ヴェスタケース本体にはよく見ると小傷や僅かな凹みが見られますが、それがまたアンティーク特有の味わい深い雰囲気を醸し出していて、現代の製品には無いカッコ良さを感じます。

替刃ケースとしての活用

僕がヴェスタケースを購入した理由は、クラシックシェービングの替刃(カミソリ)ケースとして使ってみたかったからです。

本来マッチを入れる為のケースですが、この個体は大きさ的に替刃入れとしてピッタリだなと思ったんですよ。

これが両刃カミソリの替刃。こんな感じの小さな箱に入っている。
ヴェスタケースにカミソリの替刃を入れる
こんな感じで替刃をヴェスタケースに入れ替えて使っている。

上の写真のように、替刃って結構小さな箱に入っているんですが、絶妙に取り出しづらいことがあるんで、替刃を入れておくためのケースが欲しかったんですよね。

ケースは、旅行などに替刃を持っていく時も役立ちそうですな。

移動式クラシックシェービング棚の記事で替刃ストッカーを紹介しましたが、メインで使う替刃をヴェスタケースに入れておき、それ以外のたまに使うような替刃は替刃ストッカーに入れておくというように使い分けています。

メインじゃなくてたまに使うような替刃は、引き続き替刃ストッカーに保管。

最近はロックウェルレイザーさんの替刃がお気に入りなんで、僕はこれをメイン替刃としてヴェスタケースの中に入れて使っております。

ヴェスタケースから替刃を取り出す仕草が映画のワンシーンみたいな雰囲気で好きなんですよね〜。 まぁ、誰に見られるわけでもないんですけど(笑)

保管とメンテナンス

ヴェスタケースと手2

アンティークものですが、僕は完全に実用品として使っているんで、特別丁寧に扱ってはいません。

いつもクラシックシェービング棚の上にポンと置いております。

クラシックシェービング棚とヴェスタケース
クラシックシェービング棚に置いてあるヴェスタケース。

メンテナンスも特に何もせず、たまに気になったら万能クロスのキョンセームクロスで拭く程度。

銀製品なので使っていくと徐々に黒くくすんでいくんですが、僕は特に気にせずそのまま使い続けております。

アンティークシルバーコレクション
僕が偏愛するアンティークシルバーたち。アンティークシューホーンなどは柄の部分が部分的に黒くくすんできたが、それはそれでコントラストがカッコいいのでそのまま使っている。

もしピカピカに戻したければ、シルバー専用クロスで磨けばすぐに輝きが復活します。

宝石のように丁寧に扱う必要はなく、実用品としてラフにガシガシ使えるところもアンティークシルバーの魅力の1つと感じています。

クラシックな道具を使う楽しさ

アンティークシルバーコレクション俯瞰

ヴェスタケースを取り入れたことで、自分だけのクラシックシェービングスタイルがさらに深化したなと思います。

クラシックシェービングを楽しむ過程で、クラシックなアイテムであるヴェスタケースを使う楽しさも体験できて、精神的な満足度がさらに上がった感じ。

使う道具をカスタマイズして、自分だけの楽しさ・スタイルを追求していくのはとても楽しいですね。

クラシックシェービングはまだまだ始めたばかりなので、道具周りのアップデートは今後もしばらく続いていきそうです。

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