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デスク革命|MacとWindowsを統合した2in1デスクの設計

2in1デスク インテリア

MacとWindowsのPCを1台のモニターに統合した「2in1デスク」を構築しました。

実現したのは、以下の3点です。

2in1デスクの特徴
  1. 「仕事用PC」と「プライベート用PC」をワンクリックで切り替えられる。
  2. 1組のマウスとキーボードでMacとWindows両方を操作できる。
  3. デスク上にノートPCが無く、デスクを広々と使える。

多少リサーチしてみたんですが、こういうデスクを作っている人って意外と少ないみたいで、あんまり詳しい情報が出てきませんでした。

というわけで、今回は僕が試行錯誤して作り上げた2in1デスクの全容と、セットアップ方法について紹介したいと思います。

2in1デスクの全容

2in1デスクの全容

こちらが完成した2in1デスクです。

使用しているデスクは以前紹介したパームワーク昇降デスク

一見、普通のデスク環境に見えますが、ここにはちょっとした仕掛けがあります。

モニターにはMacとWindows2台のノートPCが接続してあり、キーボードで「Shift+fn+ins」を同時押しするとMacとWindowsを切り替えられるようになっているのです。

仕事用PCとプライベート用PCをパッと切り替えられるのはめっちゃ便利で、いちいち2台のPCを閉じたり開いたりしなくて良いから快適。

ちなみに画面を切り替えるだけでなく、モニターにMacとWindowsの画面を半々で表示させることもできます。

マウスとキーボード

2台のノートPCはOSが違いますが、同じマウスとキーボードで両方を操作することが可能

MacとWindowsではキーの割り当てが微妙に違うので、同じキーボードと言えど操作感は少し変わります(英数/かなの切り替えボタンが違ったり、cmdボタンとctrlボタンの場所が違うなど)。

しかし、意外とすぐに慣れるんで、扱いはそんなに難しくありません。

マウスとキーボードはショートカットキーなどを自由度高くカスタマイズできるモデルなんですが、MacにはMac用の、WindowsにはWindows用のカスタマイズを適用しています。これもワンクリックで切り替えができるようにしました。

PCトレーユニット

ノートPCはデスク裏面に取り付けたトレーに収納してあり、2台ともクラムシェルモード(PCを閉じた状態で使える機能)で使っています。

デスク上にノートPCが無いだけでかなりスッキリとした印象になりました。デスクを広々と使えて、非常に快適です。

2in1デスクにして変わったこと

2in1デスク斜めから

この2in1デスクを作ってみて良かったのは、やはり作業効率が上がったことです。

大画面のモニターで一覧性が上がったので、一度に確認できる情報量が増え、情報処理のスピードが上がった実感があります。

仕事用PCとプライベート用PCをシームレスに切り替えられるんで、両方のPCで効率アップを実現できました。

また、2台のPCで同じマウスとキーボードを使って作業しているので、タイピングも僅かに早くなったかもしれません。

1日中この場所に居たいと思えるくらい、快適な作業環境になりましたねー。

BenQのScreenBar Pro

ちなみに、モニター上部に取り付けているのはBenQのScreenBar Proというライトです。これは誕生日に奥様からプレゼントしてもらいました。

今までモニターライトは使ったことが無かったんですが、これを機に導入してみたら、夜もPC作業や読書がしやすくなって快適。とても気に入っています。

夜にライトアップした2in1デスク
夜の雰囲気はこんな感じ。座ると自動点灯してくれて、丁度良い明るさで手元を照らしてくれる。

使用アイテム

使用したアイテムをざっとご紹介しましょう。

モニターはDellのU3223QEです。以下の動画を観て、Dellのモニターが良さそうだなと思ったのでこれを選びました。

31.5インチの大きさは今まで使ったことが無かったんですが、デカすぎず小さすぎず、ちょうど良いサイズ感で使いやすいです。

モニターには元々台座が付属していたんですが、奥行きを確保する為にエルゴトロンのモニターアームに付け替えています。

2in1デスク斜め上から俯瞰
モニターアームにした方が奥行きを確保でき、目とモニターの距離が丁度良くなる。

DellのU3223QEにはスピーカーやマイクが内蔵されていないんで、外付けのスピーカー&マイクとしてPolyのスピーカーフォンを取り付けました。

Polyのスピーカーフォン
頻繁にオンライン会議をしているので、マイク内蔵のスピーカーの導入は必須でした。

マイク内蔵のスピーカーって見た目が良いものが全然無くて、探すのに苦労しましたね(笑)

とりあえず使えれば良いやと思って音質にはそれほど期待していなかったんですが、意外と良くてナイスです。オンライン会議では相手側にも声がクリアに聞こえているらしく、Polyを選んで正解でした。

オンライン会議をしないときは、普通のスピーカーとして機能します。

ロジクールのマウスとキーボード

マウスとキーボードはロジクールのMXシリーズです。ボタンひとつでMac用とWindows用のカスタマイズに切り替えられるところが便利。

個人的にはUS配列のキーボードが良かったですが、MacとWindowsの両方で使えるものは日本語配列しか売ってなかったのでそこは妥協しました。

USBレシーバーはLogi Bolt USBを使っています。付属のUSBでも良かったかもですが、Logi Boltってのを使ってみたかったので買ってみました。接続は良好です。

PCトレーと配線

ケーブル類ですが、DellのU3223QEにはHDMIケーブルが付属していないので、HDMIケーブルだけ別途購入する必要がありました。

USB Cケーブルはモニターに付属しているので別に買う必要は無いんですが、ちょっと事情があって購入してしまいました(詳細は後述)。

構築方法

PCとの接続方法などを簡単にご紹介します。

モニターとMacBookの接続

MacBookはモニターに付属のUSBケーブル(Type-C to Type-C)を使って接続します。

MacBookを接続する端子

USBケーブルをモニター背面中央のUSB-Cポート(上の画像の5番)に差し込み、MacBookのUSB-Cポートに繋げればOKです。

PCトレーとMacBook

モニター側のここのUSB-Cポートは電力供給ありのポートになっているんで、MacBookの電源コードは不要。これ1本でMacBookへの電力供給も兼ねています。

モニターとWindowsPCの接続

WindowsPCの方はモニターに付属のUSBケーブル(Type-A to Type-C)と、別売りのHDMIケーブルを使って接続します。

Windowsを繋ぐ端子

HDMIポート(上の画像の3番)にHDMIケーブルを差し込み、PCと繋げます。これで画面をモニターに映します。

USBポート(上の画像の8番)にUSBケーブル(Type-A to Type-C)を差し込み、PCと繋げます。これでワイヤレスマウスやキーボードを使えるようにします。

MacBookを繋いでいるUSB-Cポートとは違って電力供給はされないので、ノートPCの方には電源コードも必要です。

PCトレーと配線

ノートPCの方はこんな感じで、HDMIケーブル、USBケーブル、電源ケーブルの3本を繋げることになります。

スピーカーやワイヤレスマウス&キーボードの接続

スピーカーの接続端子

スピーカーは音声ライン出力ポート(上の画像の7番)にプラグを差し込んで接続します。

USBレシーバーの接続端子

ワイヤレスマウスとキーボードは、USBレシーバーをモニターのUSBポート(上の画像の9番)に差し込みます。

Logi Options+」というアプリをインストールして、そこからワイヤレスデバイスの接続や、キーボードのカスタマイズなどが可能です。

PCを切り替えたときにマウスとキーボードが上手く動かないようなら、モニター設定画面もしくは後述のDell Display and Peripheral Managerで、USBアップストリームの割り当てを変更すれば動くようになります。

USBアップストリームの割り当て
僕の設定はこんな感じです。

KVMスイッチの設定と使い方

Dell Display and Peripheral Manager」というソフトウェアをインストールして、KVMの設定ができます。

KVMとは、複数のコンピューターを1組のキーボード、モニター、マウスで制御できる機能で、DellのU3223QEの機能として標準装備されています。

DDPMの画面

ここでホットキーの設定を行うと、キーボードのショートカットでPCを切り替えできるようになります。

PC本体とケーブルの収納

PCトレー

2台のノートPCは、パームワーク昇降デスクのPCトレーユニットを活用しています。

デスク下に収納するのが最もスマートだと思ったので、2台ともデスク下に収納しました(トレーをデスク裏の左右に1つずつ取り付けている)。

クラムシェルモードだと熱がこもって良くないみたいな説もあるようなんですが、そこまで発熱しないし、今のところ全く問題なく使えています。

このPCトレーがメッシュタイプだったら、通気性も確保できてもっと良かったかもしれませんな。まぁ今のままで別に問題ないけど。

ケーブル類はパームワークのケーブルユニットに入れ込んである程度整理しています。

唯一の欠点

2in1-desk-building-16

理想のデスクが完成したので概ね満足していますが、ひとつ惜しいところを挙げるとすれば、Macにおいて「Dell Display and Peripheral Manager」(DDPM)にバグがある点です。

DDPMを起動させたままにしていると、Macの挙動が重くなってしまうんですよね。

だから僕は使用するときだけDDPMを立ち上げ、使い終わったらアプリを終了させています。

このバグはわりと前からあるみたいなんですが、まだ解決されていないっぽい(2024年7月リリースのアップデートを適用したら幾分マシになったが、まだ完全に解決していないように見える)。

アプリを終了させればこの問題は起きないのでそこまで困っていませんが、早いとこ解決されたら嬉しいですね。

DDPMの明るさスケジューリング
明るさとコントラストのスケジュール機能などが使えて便利なんで、使うときだけ起動してます。

また、DDPMが原因かどうかは不明なんですが、1度だけUSB-Cポート(上の画像の5番)が突然機能しなくなるというバグ(?)も体験しました。

USBケーブルでMacBookと繋いで使っていますが、WindowsからMacに切り替えた際に、モニターが信号を認識せず電力給電もされないという現象が起こったんですよ。

ケーブルが断線でもしたのかと思って新しいケーブルを買ってみたんですが、それでも機能しませんでした。

ケーブルの抜き差しやPCの再起動を行なっても解決しませんでしたが、モニターの再起動(電源ボタンで電源を切り、電源プラグを抜いて30秒待ってから、再度電源を入れる)で解決しました。

これは1回しか発生していないので偶然起こった不具合かもしれませんが、動作が重くなる件含め、今後のアップデートでこういった不安定さが無くなることを期待したいです。

見えないカラクリ

2in1デスク全体像

僕がどうしても実現したかったのは、「1組のマウスとキーボードでMacとWindowsを操作できるようにし、かつノートPCが視界に入らない」というデスク環境でした。

今回、思い描いた通りの2in1デスクを構築できて、とても満足しています。

パームワークの昇降デスクがこれを実現するのにぴったりな仕様だったんで、DIY無しでサクッと実現できたのが良かったですね。

夜の2in1デスク

広々としたデスクにモニターとマウス・キーボードがあるだけなんで、一見すると何の変哲もないデスク環境です。

しかし「実は中身が2in1になっている」という、目に見えないカラクリがあるってところがちょっとした自慢ポイント。

見た目はシンプルなんだけど、裏に色々な工夫が仕込まれているってところが、僕の心をワクワクさせてくれます。

こういう見えない部分の工夫を考えるのは、とても楽しい時間でした。

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