家でたまにウイスキーを飲むことがあります。
以前はよくBARに行っていたんですが、ここ最近は気軽に行けなくなっちゃいましたので、代わりにおうちBARを楽しむようになったんですよね。
そんなおうちBARライフの愉しみを格上げしてくれるのが、このウイスキーウォータードロッパーなるアイテムです。
ウイスキーに水を垂らすアイテム
ウイスキーウォータードロッパーはその名の通り、ウイスキーに加水するときに使用するアイテムです。
ウイスキーは水を加えると香りや味わいが変化します。
イメージとしては、加水するとグッと香りが強くなるような感じ。
数滴垂らすだけで変わるんですが、ウイスキーウォータードロッパーがあると、絶妙な水量のコントロールが可能になるんです(なぜコントロールが重要なのかは後述)。
ディテールについてですが、まず全体はガラス製です。
トップ部分のモチーフはいくつか種類があったんですが、僕はポットスチル(単式蒸留器)のデザインをチョイスしました。
以下の画像を見ていただくとわかる通り、上部には穴が空いていまして、ここを指で押さえて水を蓄え、指を離すことで水を垂らせる仕組み。
使用のイメージは次の通りです。
ちなみに画像に写っているグラスは、ウイスキーをストレートで飲むとき用のグラスです。
ウイスキーに馴染みのない方は、あまり目にしたことがないかもしれません。
僕はリーデルのコニャック用グラスを愛用しております。
ここにペットボトルなどから直接水を加えようとすると、一気にドバッと水が入っちゃうことがありますが、ウイスキーウォータードロッパーがあれば点滴のようにちょっとずつ加水することができます。
ウォータードロッパーの利点
ウイスキーウォータードロッパーを使う利点は、まさにこの「ちょっとずつ加水できる」という点です。
実はウイスキーは、水を加えれば加えるほど香りが強くなるってわけでもなくて、過度に水を加えちゃうと逆に香りが弱くなっちゃうんですね。
加水で香り・味わいが変わる仕組みは意外にもまだ完全には解明されていないっぽいのですが、比較的最近発表された論文によると、「グアイアコールという成分が表面に集まってきて蒸発することで香りが増す」みたいなことが分かっているようです。
科学的な話なので結構難しいですが、以下のサイトで日本語でわかりやすくまとめられております。
ここで着目したいのは「空気と接しているウイスキー表面積は変わらないので、ウイスキーを過剰に薄めると全体のグアイアコールの濃度も薄くなって香りが弱くなる」という点です。
このことから、水を加えていくとどこかのポイントで香りが最大化し、そこを超えると逆に弱まっていくということがわかるかと思います。
ですから、ベストなポイントを探し当てるには、ちょっとずつ加水できるウイスキーウォータードロッパーが重宝するというわけなんですね。
探し当てる面白さ
ベストな水の量というのは、ウイスキーの種類や分量によって違ってくると思いますし、もっと言うと人それぞれ一番美味しいと感じるポイントも違うはずですから、少しずつ加水して探し当てるしかありません。
僕が実際にグレンモーレンジィ18年で試してみたところ、徐々に水を加えていくと、あるポイントで「おぉ!美味い!」と感じる瞬間が訪れました。
その絶妙なポイントを探し当てることができた時は、ちょっと感動しましたね。
もちろん、これはストレートで飲める人向けの楽しみ方ではありますが、味覚が特別に優れているわけでもない僕でも違いを感じることができたんで、飲める人は試してみる価値ありかと。
きっと色々なウイスキーで試してみたくなるはずです。
日本未発売モデルの入手方法
購入方法ですが、日本だとBAR TIMES STOREさんで買えるようです。
ですが、僕はあえてイギリスの公式サイトAngels’ Share Glassさん経由で購入しました。
というのも、僕が良いなと思ったセットは、イギリスの公式サイトでしか買えなかったんですよ。
それがこちらの、オーク樽素材で作られた台とショットグラスのセットです。
ガラスのスポイト部分だけだと、置いたときにコロコロ転がりそうなのが心配なのと、保管するときに台があったら便利だな〜と思ったんで、僕はこのセットを購入しました。
また、名入れができるとのことだったんで、せっかくなので「MINIMALOG」の刻印を入れてみました。
名入れ系のサービスは基本スルーすることが多いんですが、これは持ち歩くアイテムでもないし、完全に自分が楽しむためだけの道具なんで刻印してみました。
わりと出来がよくて気に入っています。
付属のショットグラスに水を入れれば、ここから給水して適宜ウイスキーに水を加えることができます。
なかなかクオリティが高いセットですんで、これはウイスキー好きな人へのプレゼントなんかにも良さそうです。
1人、静寂の世界へ…
ウイスキーをストレートで飲むときは、ゆっくり時間をかけて味わっていくので、僕は読書のお供にすることが多いです。
個人的には、しっとりと雨が降った夜、1人静かに読書したいときなんかに飲みたくなりますね。
ウイスキーをじっくり味わいながら、まるで深い海へ沈んでいくかのように、静寂の世界へ入り込んでいく…。
なんとも贅沢な時間であります。
ウイスキーはウォータードロッパーで味変する以外にも、途中で氷を入れてロックに変えたり、炭酸を入れてハイボールに変えたりできるんで、例えば「本に合わせて飲み方を変える」なんて楽しみ方もできるのが面白いです。
ボトルで買うとなかなか高かったりしますが、最近「ひとくちウイスキー」という量り売りサイトを知ったんで、今後はここで飲み比べセットでも買って色々飲み比べてみようかと。
個人的にはシェリー樽熟成ウイスキーの飲み比べセットとかちょっと気になっております。
今年の梅雨はどうやら例年に比べて長くなるっぽいですね。
どんよりとした天気が続くかもしれませんが、雨は読書家へのプレゼントです。
この時期だからこそ、ウイスキーを傾けながら、ひそやかな読書タイムを満喫していきたいと思います。
コメント
偏愛さまこんばんは。いつも更新を楽しみにしております。
私の知らないなんとも奥深く素敵な世界ですね…今回も蒙を啓かれる思いがしました。
こんばんは!コメントありがとうございます!!
ウイスキーは奥が深いです…!
結構マニアックな話題でしたが、こうしてコメントを頂けて嬉しいです!書いて良かった!笑
美術館のコレクションのような記事を有難うございます。
魔法使いの杖を思わせるケース、英国風ギンガムチェックの下地、ウイスキーの色をした持ち手などがインテリアとしても美しく晩酌の質を2段階上げてくれました。上質なバーでの嗜みを自宅でも味わせるのがこんなにも幸せとは…
ウイスキー好きの友人に、同じものを贈ったところ大変喜んでいただけました。最高の形でご紹介いただいたことに感謝しております。
美術館のような記事なんて…!ありがとうございます!!
おっしゃる通りこのアイテム、佇まいが良いですよね!
ご友人にも喜んで頂けたとは!こちらこそ嬉しいです!ありがとうございます!
ミニマログさん
ウイスキーの愉しみ方、そして素敵なアイテムのご紹介をありがとうございます。
今回、Kさんのブログよりこちらの記事を紹介があり、拝読させて頂きました。
私は、ウイスキーを飲んだことがないのですが、ウイスキーの香りの愉しみ方を知った途端、口にしてみたくなりました。
さらに香りを極限まで愉しむ為のアイテムは、デザインが美しく、これを棚に飾るだけでも高級インテリアになりますね。
雨の日のウイスキーと読書の時間は、なんともレトロな時間
大人の時間を愉しめる様に一歩を踏み出してみます!
はじめまして!Kさんのブログから!ありがとうございます!
ウイスキーにご興味を持って頂けて、光栄です!
初めて飲まれる際、ストレートなどで飲むとアルコール感強くてびっくりされるかもしれません。
飲み方もウイスキーの種類も沢山あって、それぞれ味わいが全然違うので、親切なBarなどで色々と教えてもらいながら飲み比べなどできると良いかもです!
良い出会いがありますように〜!