毎月、読んで良かった本をピックアップして紹介していくこの企画。
今回は2020年8月に読んだ本の中から、特に面白かった3冊をご紹介します。
お金の減らし方
今ハマっている作家さんの1人、森博嗣さんの新書。
元々は「お金の増やし方について書いて欲しい」という執筆依頼を受けて書かれたそうなんですが、出来上がったのがこのタイトルという(笑)
いかにも森さんっぽいなぁと思わず笑ってしまいましたが、お金の使い方について非常に考えさせられる内容で、学ぶことが山ほどあった良書でした。
例えば「必要なものではなく、欲しいものを買うべし」といった主張なんかは、一見「逆じゃね?」と思っちゃいますが、本書で述べられている真意を汲み取ると思わず納得。
他にも、お金の使い方について考えさせられる言葉が多数あって、ハイライト引きまくりました。
大勢の方は、自分のためにお金を使っていない。誰か人に見せるために使っているのである。
お金の減らし方 (SB新書)
本当に自分がしたいことか、本当に自分が欲しいものか、ということをじっくりと考えれば、多くの無駄使いが自然になくなると思われる。
お金の減らし方 (SB新書)
多額のお金を持っていても、何も良いことはない。そのお金を、自分が欲しいもの、やりたいことと交換しなければ価値は生まれない。お金を失うことで、価値が得られるのだ。
お金の減らし方 (SB新書)
お金の使い方だけでなく、生き方そのものについても考えさせられて、実際これを読んでから僕のお金の使い方にも変化が起きました。
極めて本質的なことが書かれているので、お金の使い方を学びたい方やお金との向き合い方を見直したい方に激しくおすすめな1冊です。
アウトラインから書く小説再入門
小説のアウトラインの書き方に特化した珍しい本。
僕自身、小説を書きたいと思っているので、勉強のために手にとった1冊です。
小説家でも人それぞれ自分に合った書き方というものがあって、アウトラインをしっかり作ってから書く人もいれば、いきなり考えながら書き始める人もいるそうなのですが。
以前「ブログを書くのに役立つツール&書き方Tips」でも書きましたが、僕はブログの執筆時もそうしている通り、断然アウトラインをしっかり作成する派。
なのでこの本は僕の執筆スタイルにもぴったりで、非常に勉強になりました。
アウトラインで考えるべき観点や小説全体の構造を勉強することができて、これまでと違った観点で小説を読むことができるようにもなりました。
個人的には、ブログ執筆にも活かせるヒントも得られたし、本業の仕事にも活かせそうな学びもあったんで、良かったなと。
あとこの本を読んでいる最中に、書きたい小説のアイデアがひらめきました。早速アウトラインから考え始めてみましょうかね。
本を読むときに何が起きているのか
「本を読んでいるときに、頭の中で何が起こっているのか?」ということをテーマに、文章とビジュアルで様々な疑問を投げかけてくるトリッキーな本。
例えば、
- 文字の羅列だけを見ているのに、小説の登場人物を見たような気がするのはなんでなの?
- どういったプロセスで人物のイメージ象が出来上がっていくの?
などといった、「そういえば何でだろう?」と思うようなことが各章で取り上げられています。
また、本書は普通の本とは違ってグラフィックや視覚的表現を多用した作りになっていて、この本自体が1つのアート作品みたいな印象です。
400ページを超えるボリュームでかつ難解な部分もあり、正直よくわかなんないところもありました。この本は何度か繰り返し読まないと完全には理解できなさそう(笑)
ただ、1つ改めて気づいたことは「やっぱり読書は面白い!」ということ。
今まで考えもしませんでしたが、本書で述べられている通り読書をしているときは数々の不思議体験が起きていて、それは映画やテレビでは得られない面白さであるように思います。改めて読書が好きになりました。
それにしても、テーマといい作りといい、なかなかエキセントリックな本でした。
たまにはこういった訳の分からない本を読んでみるのも、頭の体操には良いかもしれませんね(笑)
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