お気に入りの偏愛アイテムを語るこのシリーズ。
第17回目は「Kruk Garageのレザーエプロン」について。
すでに「今年買ってよかったものNo.1になるだろう」と確信しているくらい、とてつもなく感動したアイテムです。
Kruk Garageのレザーエプロン
こちらがKruk Garageさんのレザーエプロン。
Etsyというマーケットプレイスを通じて、ウクライナから個人輸入しました。
※Etsy(エッツィー)は、ハンドメイドやビンテージもの等を幅広く扱う米国の電子商取引サイト。よくminne(ミンネ)の海外版とか言われてます。
カラーバリエーションは、ブラック・ブラウン・コニャックブラウンの3色で、僕はブラックをチョイスしました。
ちなみに女性が着てもめちゃくちゃカッコいいです。
僕は料理をするときに毎日着用していますが、料理以外のワークエプロンなんかとしても使えそうです。
エプロンはこれまで、 ちゃん貴さんが前に紹介していたプリズンブルースというブランドのデニムエプロンを愛用していました。
このデニムエプロンもカッコ良くてお気に入りなのですが、少々難点もあって、
- ちょっと着る手間が掛かる
- ポケットが大きすぎる
という問題があったんですね。
いずれもそこまで大きな問題ではないのですが、毎日着ているものなので、より完璧なエプロンを追い求めて損はないだろうと思い立ちました。
僕がエプロンに求める条件として考えたのは次の通りです。
それぞれの理由は後述するとして、上記条件を全て満たすものを探したのですが、意外にもなかなか見つからない。
レザー素材というだけで圧倒的に数が少ないのですが、レザー素材を抜きにしても、その他条件を全て満たすようなエプロンが全然見つかりません。
というか、エプロン業界自体があまり盛り上がっていないのか(笑)、趣向を凝らしたエプロンが市場に全然出回っていないように見受けられました。
「僕が求めるものは市場に無いのか…」と半ば諦めかけていたとき、ついに見つけたのがこのKruk Garageのレザーエプロンだったのです。
完璧なディテール
このエプロンを見つけたときは正直感動しました。
僕が求める条件を全て満たし、それでいてブランドを主張するような派手なロゴなども無いシンプルな仕様。
細部にまで趣向を凝らした作りになっていて、これほどまでに僕の希望を100%叶えるエプロンがあったとは驚きです。
もう市場には無いと思っていたから、世界には僕と同じ考えを持つメーカーさんがいるのだなぁと、本当に嬉しい気持ちになりました。
経年変化するサドルレザー
エプロンの素材は、表面にワックス塗布されたサドルレザーです。
僕はジェイエムウエストンの革靴を愛用しているのですが、革靴みたいに長く愛用できるエプロンがいいなぁと思って、レザー素材をチョイスしました。
しっとりとした触り心地で、レザーであることを忘れるくらい柔らかな革質。
レザーなので耐久性はバッチリだし、何より経年変化も楽しめるところが普通のエプロンには無い魅力かと思います。
容易に調整・着脱できるストラップ
ストラップ部分はかなり柔軟に長さを調整できるようになっていて、簡単に好みの長さに調節できます。
これまで使っていたプリズンブルースのデニムエプロンは首周りのストラップが長めだったので、着用時に毎回結んで調整しなければなりませんでした。
しかしこのレザーエプロンは、そういった毎回の調整が一切不要。
着用するときはスポッと被って、後ろでカチャッとフックを留めるだけです。
紐を結ぶ手間が一切無いから、着脱がものすごくラクなんですよね。
小さなことだけど、毎日使うものはこういった使いやすさが後々じわりと効いてきます。
疲れないたすき掛け型
首掛け型ではなくたすき掛け型を条件にしたのは、その方が疲れないだろうと考えたからです。
レザーは布よりも重量があることが予想されましたので、首掛け型だと首が疲れてしまうことを懸念したんですね。
この判断も大正解だったなぁと思っていて、着用時に重さはほとんど感じません(まぁ、このレザーエプロン自体そんなに重くはなかったんだけど)。
首掛け型よりも身体にピッタリと吸いつく感じで固定されるから、動きやすさもあります。
ちなみに、使い終わったらこんなふうにハンガーを通して掛けております。
こうすれば変な型崩れなんかも防げるかと。
使用しているのは、無印良品の壁に付けられるフックとドイツのMAWAハンガーです。
道具を挿しておけるポケット
機能性を求めすぎるとポケットが沢山ついたごちゃごちゃしたデザインになりがちかと思いますが、このレザーエプロンは大きく分けて2箇所にポケットが付いているというシンプルな仕様。
2箇所のポケットにはそれぞれ仕切りが設けられていて、合計5つのポケットがある感じです。
これが多すぎず少なすぎず、機能性も考慮されていて、まさにちょうど良い塩梅なんです。
僕が最も気に入っているのは胸元のスプーンポケットでして、僕はここに竹俣勇壱さんのスプーンを挿して使っております。
このスプーンは料理の味見をしたり、ホールトマトを崩すときに使ったりなど、意外と使用頻度が高いアイテムなので、胸元に常に挿しておけると非常に便利なんですよ。
胸元にこういう細めのポケットついているエプロンって、実はなかなか無いんですよねぇ。
タオルを引っ掛けられる機能
右手側にはレザーパーツがバンド状に付いていまして、タオルを引っ掛けておけるようになっています。
これまで使っていたプリズンブルースのデニムエプロンもタオルを引っ掛けられて便利だなぁと感じていたので、タオル引っ掛け機能は絶対欲しいと思っていたんですよね。
デニムエプロンは小さな輪っかに無理やりタオルを通していたから小さめのタオルしか付けられなかったんですが、このレザーエプロンは大きめのタオルもしっかりとホールドできる仕様になっています。
ちなみに引っ掛けているのはバーディサプライのキッチンタオルM。
ビビるほど吸水力のあるタオルで、手や食器の水気を一瞬で拭き取ることができるので重宝しています。
とっておきの遊び心
そしてこのレザーエプロンにはとっておきの遊び心が隠されております。
それがこちら!
タオルを引っ掛けるところに、「MINIMALOG」の刻印!!
そう、このレザーエプロンには名入れサービスもありまして、タオルを引っ掛けるバンド部分に好きな文字を刻印することができるのです!(しかも無料)
秀逸なのはこの「さり気なさ」です。
スタンプ形式での刻印だから変に悪目立ちすることなく、よく目を凝らしたらわかる程度の主張具合。
というか、そもそもここにタオルを引っ掛けたら刻印自体が見えなくなります。
だがそれがいい!!
目立たないからこそ、思い切ったカスタムができるというものです。目立ちすぎると、逆に品がない感じになっちゃいますしね。
控え目なワンポイントになって、とても気に入っています。
包み込まれるような着心地
「レザーって着心地はどうなんだろう?」と思われるかもしれませんが、ものすごく良いです。
革がとても柔らかくて、かつ自分の体型に合わせて自由度高く調節できるから、他のどんな服よりも優れているんじゃないかと思えるほどの着心地の良さ。
たすき掛け型なのも良かったのか、まるで後ろから優しく抱きしめられているような感覚があります(笑)
エプロンなのに、家に居るときはずっと着ていたいとすら思ってしまいました(大袈裟ではなく)。
革のライダースジャケットにハマる人の気持ちが少しわかった気がします。
この感動は布製品じゃ体験できないだろうなぁ。
ケア・メンテナンス方法
汚れたときは、固く絞った布などでサッと拭き取れば大抵は取れるんで、基本的なケアはそれだけです。
むしろ汚れすら味になりそうだから、拭き取る必要すら無いのかもしれませんが。
特別なケアは不要に思いますが、僕は元々革靴のケアアイテムを持っておりますので、せっかくなのでクリーナーとクリームを使ってみました。
使用したのは、Brift H(ブリフトアッシュ)さんのシュークリーナーとシュークリーム(無色)です。
ブリフトアッシュさんのクリームはサラッとしていて伸びが良く、ベタベタしないのでとてもお気に入り。
やり方は、クリーナーを少量染み込ませた布で軽く表面を拭き取った後、クリームを手に取って薄く塗り広げるだけであります。
靴磨きと同様、サッとブラッシングして仕上げました。
こんなことやらなくても良さそうな気がしますが、手にかけた分だけ愛着も増すというもの。
このレザーエプロンはこの先ずっと着ていこうと思っていますから、じっくりとエイジングを見守っていきたいと思います。
「上がり」の効用
よく腕時計の世界などでは「上がりの時計」といった表現が使われることがあります。
ここでいう「上がり」とは「人生の最後に買うモノ・一生買い換える予定のないモノ」みたいな意味で、自分にとって極地とも言える至高のアイテムであることを指します。
これに倣って表現するならば、Kruk Garageのレザーエプロンは僕にとってまさに「上がりのエプロン」。
これを超えるエプロンが存在するとは思えないし、他にいくらカッコいいエプロンが出てきても買い換えないと思うんですね。それほどまでにこのアイテムは完璧なのであります。
制作者には、心から敬意を表したい。
「もうこれ以外考えられない!」みたいな上がりモノってそう簡単に出会えるもんではなくて、僕の所有物の中ではこれまで「ジェイエムウエストンの靴」と「アンティークシューホーン」の2つが該当していました(当ブログのロゴにもこの2アイテムが隠されています)。
今回、そこへ新たにエプロンを加えることができてとても嬉しい気持ちです。
こういうときいつも思い出すのは、フランスの随筆家 ドミニック・ローホーさんの言葉。
大好きなものだけをとっておくとこころに決めましょう。
あなたの世界をつまらないものや過去のものに占領されないように。少しだけ、でも飛びっきりよいものを選びましょう。
肘掛け椅子ひとつとっても、単に良質の椅子ではなくいちばんきれいで、いちばん軽く、からだにぴったり合い、いちばん座り心地のよいものにするのです。ほどほどによいものを処分し、完璧なものと取り替えること、たとえそれが多くの人の目には浪費と映っても躊躇しないことです。
ミニマリズム (必要最小限主義 )は高くつきます。しかしこの代償を払ってこそ 、あなたは最小限のもので満足できるようになるのです。
引用元:ドミニック・ローホー「シンプルに生きる」
「上がり」を手にすると、この言葉はまさにその通りだなぁと実感します。
このまとめの章を書くにあたって、改めて「上がりの効用」を考えてみたのだけれど、考えれば考えるほど、必然的にミニマリズムに通じる話だなと思い至りました(この話は深掘ると長いのでまた別の機会に)。
そんな新たな発見があったという意味でも、このエプロンを手に入れることができたのは僕にとって大変意義深いことであったなと思っています。
(参考)
僕はEtsyで購入しましたが、Kruk Garageの公式ページからも購入できます。一応、両方のリンクを載せておきます。
エプロン以外の「上がり」についての記事はこちら。
コメント
ミニマログさん
こんばんは。
いつもブログを楽しく拝見させていただいています。
早速、タークのフライパンを購入してこれから、料理を頑張っていこうと思っています。
レザーエプロンの件、購入をしたいのですが、サイズが二種類あって迷っています。
ミニマログさんの着用サイズはどちらですか?
ちなみに私は175cm70kg普通体型です。
ご教示下さい。よろしくお願いします。
>kurtさん
こんばんは!メッセージ頂きありがとうございます!
LINEアカウントの方にお問い合わせ頂きましたのでそちらでご返信させて頂きましたが、同様の内容をこちらでも回答させて頂きますね!
サイズ悩ましいですね!
僕は①の162〜177cmを選びましたが、長さ的には①も②もどちらも合うと思います!
幅は普通体型でしたら①の方がフィットしやすいかと思います!
②はかなり体格が良い人向けだと思いますので、普通体型だと少しダボついてしまうかもしれません。
このレザーエプロンは今でも愛用していますが、かなりカッコいいのでとてもおすすめです!