クラシックシェービングを始めて1年半ほど経ち、両刃カミソリの扱いにもだいぶ慣れてきた今日この頃。
髭剃りの新たな境地を開拓すべく、ストレートレザー(西洋剃刀)でのシェービングに挑戦し始めました。
購入したのはミューレのEnthusiast Pro。
これが両刃カミソリとは全く違う髭剃り体験で、クラシックシェービングの深淵に触れました。
1年半の修行を経て、ストレートレザーに挑む

両刃カミソリを使い始めて1年半ほど経ちます。
使っている道具は気分で変えていますが、使用頻度が高くメインで使っているものは以下の通りです。
カテゴリ | アイテム |
---|---|
ホルダー | ミューレ ROCCA |
替刃 | Treet Platinum または Rockwell |
ソープ | Soap Commander |
アフターシェーブ | Soap Commander |
ボウル | ByronShavingCompany |
ブラシ | Rex Supply Co. または Riva |

替刃はTreet Platinumがベストだと思っているんですが、最近はどの店でも欠品しており入手しづらくなってきているので、日本でも手にれやすいRockwellの替刃を使うことが多くなっています。
両刃カミソリを使いこなすスキルはかなり身についた実感があって、肌へのダメージを一切感じることなく、綺麗に剃ることができるようになりました。

そのような中、「そろそろ次のステージへ挑戦してもいいのではないか?」ということで、さらに難易度の高いストレートレザーに挑戦してみることにしました。
ミューレのストレートレザー「Enthusiast Pro」

ミューレのROCCAがかなり気に入っているので、ストレートレザーもミューレのものを選びました。
Enthusiast Proというもので、替刃をセットして使えるタイプのストレートレザーです。
一番かっこいいのは1枚刃のストレートレザーかなと思ったのですが、刃を研がなきゃいけないし、メンテナンスにかなりの時間とコストがかかりそうなので、替刃式のタイプをチョイスしてみました。


替刃式にも種類がありますが、ミューレのEnthusiast Proは両刃カミソリの替刃が使えます。
これ専用に片刃(シングルエッジ)の替刃を買う必要はなく、両刃(ダブルエッジ)の替刃を半分に折って使用することができる仕組み。




本体はROCCAと同じく高級感のある質感で、かなりしっかりとした作りです。ここはまさに期待通り。


柄の中心は空洞になっていて、刃をつけたまま閉じても本体に当たらないようになっています。

この構造は「使い終わった後に乾燥しやすい」「本体を立てて置いておくことができる」という利点もあって、よく考えて作られているなぁという印象。個人的にかなり気に入っています。


重量は約80gで程よい重さを感じる作り。

持った瞬間から手への馴染みが良く、長く使ってきた道具であるかのように一瞬で愛着が湧きました。
切れ味のレベルが違いすぎる

さっそく使ってみると、切れ味のレベルが違いすぎて驚きました。
両刃カミソリと同じ替刃(Rockwell)を使っているのに、別次元の鋭さを感じます。ストレートレザーの方が明らかに綺麗に剃れますね。
海外のクラシックシェービング愛好家の人たちを見てみると、ストレートレザーを使っている人が多いようですが、その理由がなんとなくわかりました。

ストレートレザーを使うと、両刃カミソリとは全く違うシェービング結果が得られます。
どちらも綺麗に剃れるんですが、ストレートレザーは目に見えないくらい細かい産毛も一掃できるようなイメージ。

僕の場合、両刃カミソリでは順剃り(髭の生えている向きに沿って剃る)はあんま意味ないな〜と思ってやっていないんですが、ストレートレザーでは順剃りでもガンガンに剃れます。
正直、使う前はここまで差があると思っていなかったのでビックリしました。

ただし、求められるスキルレベルもまた異次元であります。
ちょっとした角度の違いや力の入れ加減で結果が変わるので、かなりの器用さ・繊細さが求められるんですよね。

0.1mmとかそういうレベルで角度や向きや力の入れ加減を調整していくような細かさなので、手先を精密にコントロールできる自信がなければ、絶対に手を出してはいけないアイテムといえましょう。

僕は今のところ一度も肌を切って出血するみたいなことはありませんが、その分、時間を掛けて慎重に剃っています。
それでもまだ、両刃カミソリよりもヒリつきを感じるのと、慎重になりすぎて剃り残しが発生していますね。
上手く使いこなせるようになるには、両刃カミソリと同じく1年くらい修行が必要そうだなぁと感じています。
僕は昔ながらのやり方が好きなんだ

刃が剥き出しで扱いが難しく、一瞬でも手元が狂えば大怪我につながるリスクもあるストレートレザー。
なぜわざわざそんなものを使うのかと言うと、単にカッコいいからであります(笑)
映画「007/スカイフォール」で主人公のジェームズボンドがストレートレザーを使っているんですが、僕はこの所作のカッコ良さに憧れているんですよね。
なので僕はクラシックシェービングを始めたときから、いずれストレートレザーを使えるようになりたいと思っていました。
だから今回、満を持してストレートレザーに挑戦してみたというわけです。

いざストレートレザーを使い始めてみると、初めて両刃カミソリを使った頃のことを思い出しました。
恐る恐る使い始めて、最初は上手く扱えなかったものが、徐々に慣れていき、気づけば自由自在に使いこなせるようになっていった両刃カミソリ。そんな使い始めたばかりの頃を思い出して、なんだかフレッシュな気持ちになります。

きっとストレートレザーも同じように、1年くらい続けたらかなり上達するでしょう。また、替刃式なのでこれから色んなブランドの替刃を試してみるのも楽しみです。
引き続き趣味として、スキルが上達していく過程・指先が極限まで研ぎ澄まされていく感覚を楽しんでいきたいと思います。
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