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偏愛アイテムを語るvol.12「アンティークレターオープナー」

アンティークレターオープナー(1906年製)日用品

偏愛アイテムシリーズ第12回目は「アンティークレターオープナー」について。

僕は郵便物やダンボール箱などを開ける際に、レターオープナーを使っております。

以前は開封するのにハサミを使っていたんですが、案外使いづらく、中身を傷つけてしまうこともあってちょっとストレスでした。

このレターオープナーは刃先が程よく丸みを帯びていて、中身を傷つけずに開封できるので重宝しています。

115年前のアンティークレターオープナー

アンティークレターオープナー(1906年製)

ハサミの代わりになるいい感じのアイテムは無いかと探していたところ、偶然見つけたのがこのレターオープナー。

これは100年以上前にイギリスで作られたアンティーク銀製品です。

イギリスの銀製品には「ホールマーク」という刻印システムがありまして、マークを解読することで、作られた年代・場所・メーカーなどが特定できるようになっています。

ホールマークの読み方
ホールマークの例。引用元:https://selectors.jp/blog/20180428/

このレターオープナーのホールマークを解読すると、1906年に作られたものであることが分かります(後述)。

当時、どんな人がこのレターオープナーを使っていたのでしょうか。想像力を掻き立てられます。

アンティークレターオープナー 柄の部分

柄の部分には天使のようなモチーフが描かれているみたい。

アンティークレターオープナー 柄の部分アップ
アップで見てみるとこんな感じ。

装飾は結構細かく、凝ったデザインで丁寧に作られていることがわかります。

少し使い込まれたような佇まいがなんともカッコいい。

アンティークレターオープナー(1906年製)
刃の部分は綺麗なので、この部分はおそらく修理で交換されていると思われる。

ハサミやカッターと違って刃が鋭利ではない為、指で触れても怪我はしません。この点は気楽に使えていい感じ。

レターオープナーという名称の通り、本来は手紙を開封する道具として作られたものですが、僕の用途としてはネットショッピングで買った箱物を開封するときなんかに使うことが多いです。

偶然の一致

アンティークレターオープナーとアンティークシューホーン

デザインの良さもさることながら、僕がこれに惹かれた理由はもう1つあります。

それは、僕が持っているアンティークシューホーンと同じ年に作られたものであるという点。

アンティークシューホーン
同じく1906年製のアンティークシューホーン。

以前ブログで紹介していますが、アンティークシューホーンはこれまでの人生の中でもトップレベルで買って良かったと思っているお気に入りのアイテム

上記アンティークシューホーンの満足度があまりにも高かったもんですから、このレターオープナーもきっと買って後悔は無いだろうと考えました。

レターオープナーのホールマークを見ると、

  • 錨マーク
  • 歩くライオン
  • アルファベットのg

が並んでおり、この組み合わせはアンティークシューホーンと全く同じです。

ホールマークアップ
中央にホールマークが並んで刻印されています。

マークはそれぞれ以下の情報を表しております。

  • 検査した場所はバーミンガム(シルバー製品の名産地です)
  • 純度は92.5%(スターリングシルバー)
  • 検査を受けた年は1906年(これが製造年となる)

ちなみにメーカーは左端に見える「W.D」の文字はメーカー名で、William Davenportというメーカーを表しています。

シューホーンと同じ製造年で、かつ気にいるデザインのアイテムというのは、そう簡単に見つかるものではありません。

僕は1906年に何かご縁でもあるのでしょうか?

不思議な繋がりを感じたので購入を決めましたが、我ながら面白い買い物ができたと思っております。

使用感

アンティークレターオープナー(1906年製)

最後に使用感についても少し触れておくと、使い勝手はなかなか良好です。

前述の通り、主に箱の開封などに使っていますが、刃が鋭利ではないので触れても怪我はしないし、開封時に中身を傷つけることもない

手や品物を傷つけやしないかと、いちいち気を使わなくていいのはありがたいです。

逆に言うと、鋭い刃が必要な場面(例えば頑丈なテープが巻かれている場合など)では活躍できないと言うところがデメリットといったところでしょうか。

アンティークレターオープナー(1906年製)

もちろんレター(封筒)を開けることにも使ってみましたが、これが予想以上に勝手が良くて軽く感動しました。まぁレターオープナーなんだから当たり前なんだけど。

スパッと封筒を開けるときがちょっと快感でして、郵便受けに封筒系の書類を見つけると、「おっ来た!」とちょっと喜んじゃうようになりましたね(笑)

前まで封筒にはストレスを感じていましたが、道具一つで180°感じ方が変わるってのは面白いもんです。

使える美術品

アンティークレターオープナー(1906年製)

アンティークというと「壊れやすいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、僕が持っている銀製品は余裕で実用に耐えるレベルで頑丈です。

実際、僕はシューホーンもレターオープナーもガシガシ使用しております。

100年以上前に作られたものなのに、いまだ現役で使えるくらいタフなところも、イギリス銀製品の魅力なんでしょうね。

アンティーク銀製品は、当時のデザインのカッコ良さもあるし、時の流れを感じさせるような佇まいも感慨深く、使うたびにいいなぁと思えます。

心に潤いを与えてくれるという点で、僕にとってはアートと同じような存在ですが、実際に道具として使えるので常に身近に感じられるってところがお気に入り。

まさに「使える美術品」と言えましょう。

アンティークレターオープナー(1906年製)

使うたびにいいなと思えるということは、それだけ僕の人生に喜びをもたらしてくれるということ。

そんなアイテムに巡り逢えるなんて、僕はつくづくラッキーな人生だなと思います。

コメント

  1. まりも より:

    ご無沙汰しております、が記事は変わらず拝見しております。
    レターオープナーとはまた素敵な目の付け所…! 年代的にはヴィクトリア時代のちょい後ということですので品質や状態がよいお品の出物がある時期だと思います。「とびっきり良いもの」に違いありませんね。もし私だったらオープナー使いたさに公共料金の請求書すら(笑)毎月楽しくなるかも知れません。
    ご挨拶が遅くなりましたが今年も偏愛さまの記事を楽しみにしております。ではでは。

    • ミニマログ|偏愛ミニマリストミニマログ|偏愛ミニマリスト より:

      お久しぶりです!
      確かに請求書もちょっと楽しみになってしまうかもしれませんw
      まりもさんアンティークもお詳しそうですね…!
      シューホーンと同期の製品を見つけられて、とても満足しております。
      コメント頂きありがとうございます!嬉しいです!今年も引き続きよろしくお願いいたします!