Keychron(キークロン)のキーボード「Q1 Max」と「Q0 Max」を購入しました。メカニカルキーボードを使うのはこれが初めてですが、かなり快適で気に入っています。
Q1 Maxはいわゆる75%配列の無線キーボード、Q0 Maxは無線のテンキーキーボードです。
キーを色々とカスタマイズして使っているんですが、これまでで最も理想的なキーボード環境を作ることができました。
ロジクールのキーボードはここがダメになった

元々使っていたのはロジクールのMX KEYS miniというキーボードです。
しばらく何の不満もなく気に入って使っていましたが、キーキャップの一部の塗装が剥げてきてしまいました。

見た目が悪くなっちゃったなぁ…と思いつつ、そのまま使い続けておりました。
Keychron「Q1 Max」と「Q0 Max」

そんなときにたまたま見つけたのがKeychron(キークロン)のキーボードです。
Keychronは2017年に設立された香港のキーボードメーカーで、近年人気が高まっているメーカー。
ロジクールのキーボードはMacとWindowsを切り替えて使えるという理由で選んでいたのですが、Keychronのメカニカルキーボードも同じように、MacとWindowsを切り替えて使えるということに気がつきました。

薄型ではない、ストロークの深いキーボードは手が疲れないか気がかりでしたが、ビッグカメラで試し打ちしてみたところ意外にも悪くないなという感触。

キーのリマップ(キー配置の変更やマクロコマンドの設定)が自由にできて、PBTキーキャップという印字が消えづらいキーキャップが採用されているのも良いなと思いました。
さらにキーキャップを交換することもできるので、これならロジクールのキーボードのように、キーの印字ハゲに悩まされることはないだろうなと。

ということで購入したのが、Keychronの「Q1 Max」と「Q0 Max」です。
Keychronのキーボードはシリーズが沢山あるのですが、QシリーズはKeychronのフラッグシップモデルとされているもので、Maxというのはその中でも最上位のハイエンドモデルという意味。

ちなみに僕が選んだのはJIS(日本語)配列ではなく、US(英語)配列のモデルです。元々US配列が好きだったので、迷わずUS配列をチョイスしました。

色はシェルホワイトを選びました。ビッグカメラの売り場で実物を見ましたが、カーボンブラックとシェルホワイトでは汚れの目立ちやすさが違っていました。
カーボンブラックはキーが真っ白なので、ちょっと汚れが目立つ感じ(ビッグカメラの売り場の試供品は手垢みたいなので若干黒ずんでいた)。シェルホワイトはキーがオフホワイトなので、カーボンブラックほど汚れが目立たない感じです。

Q0 Maxはワイヤレステンキーです。
テンキーを別で購入した理由は、テンキーとして活用しつつ、LightroomやPhotoshopなどで左手デバイスとして活用してみようと思ったからです。
厚型メカニカルキーボードの使用感

薄型キーボードから厚型キーボードに変えたわけですが、特に何の違和感もなく使えました。
最初こそちょっと打ち間違いが発生していましたが、すぐに慣れた感じ。
厚型だとストロークが深くなってその分疲れるかもしれないと思っていましたが、薄型より疲労を感じるということは無かったです。
ただし厚みがある分、パームレストは必要でした。パームレスト無しでも使えなくはないですが、やはりあったほうがタイピングしやすいと感じます。

キーの軸は「Gateron Jupiter バナナ軸」をチョイスしています。
これまたビッグカメラで色んな軸を試し打ちして確かめましたが、バナナ軸はキーを打ったときの音が「カタカタ」ではなく「コトコト」といった上品な印象で、キーの押し心地も好みでした。タイピングが心地よいと、執筆も捗ります。

キーボード自体はメタルボディでかなりの重さがあるのですが、この重さがあるのも意外と良かったです。指先で感じる安定感が違う。
キーボードの重さは別にどうでも良いと思っていたのですが、案外重要なポイントだなと思いました。

キーのバックライトは、色や点灯パターンを自由に変えられます。
バックライトは使わないって人も多そうですが、僕は結構使っています。特に夜は、イルミネーションを楽しむ感覚で光らせて楽しんでいます。
パームレストはEtsyで買うのがベストではないか

キーボードと一緒に写っているパームレストは、Etsy(エッツィー)で購入したものです。Etsyはハンドメイド製品、アート作品、ビンテージ商品などに特化した世界規模のオンラインマーケットプレイスです。
僕が選んだのはBreakWoodenというショップのリストレスト。
サイズは「32 cm / 12.6 inch」のものを選んでいて、これがKeychron Q1 Maxにぴったり合うのです。
Q1 Maxのシェルホワイトとマッチするように、木の部分の素材は「American Ash」、レジンの部分の色は「グリーン」をチョイスしました。

このパームレストには裏面に滑り止めがついていなかったので、別途3Mのクションゴムを購入して貼り付けています。
このクッションゴムは高さ2.2mmですが、これを貼り付けることでQ1 Maxと高さがピッタリ合うようになりました(そうなることを計算して選んだ)。

国内のショップでもパームレストを探してみましたが、意外と良いものが見当たりませんでした。特に、白系のキーボードに合いそうなものが全然無いのです。
こだわりのキーボードは沢山売っているのに、こだわりのパームレストがあんまり売ってないのはちょっと不思議でしたね。
その点、Etsyなら豊富に選択肢を見つけることができます。

デザイン性に優れたパームレストを探すなら、Etsyで探してみるのがおすすめです。
キーマップはこのように変更した

キーマップを自由に簡単に変えられるというのがメカニカルキーボードの利点の一つです。
Q1 Max、Q0 Maxともに4層のレイヤーがあり、全てのキーの役割を簡単に変えられるようになっています。
僕は「MacでもWindowsでも同じ使い心地にする」というのを基本コンセプトとし、よりライティング(執筆)が効率的になるようにキーをリマップしました。
4層のレイヤーのキー割り当ては現状このようにしています(クリックで拡大可)。




MacとWindows、どちらも同じ指運びで同じショートカットキーが使えるように配置を工夫しました。
Q1 Maxの方は、ライティング作業を効率化する為、指をホームポジションから大きく動かさずに執筆作業ができるようにしています。
例えばMac用のデフォルトレイヤーは以下のようにカスタマイズしています。

全て紹介すると長くなっちゃうので、一部抜粋してご紹介すると、
- 「CapsLockキー」を「Commandキー(Ctrlキー)」に変更
- 「:キー」を「Backspaceキー」に変更
- 「スペースキー」長押しで裏のレイヤーに切り替え、矢印操作やかな英数の切り替えができるように変更
といった具合。

文字入力中にそんなに頻繁に使わない「:キー」を「Backspaceキー」に変えたことで、ホームポジションから指を全く動かすことなくBackspaceを打てるようにしています。

また、スペースキーを長押ししている間は別レイヤーに切り替わるようにすることで、矢印を使ってのカーソル移動もホームポジションから指を動かすことなくできるようになりました。

矢印の近くに文頭・文末にカーソル移動するショートカットも追加しているので、ライティング時に役立ちます。
ちなみに、US配列のキーボードで「かな」に切り替えるには「KC_HAEN」、「英数」に切り替えるには「KC_HANJ」のキーコードを使います。


「ハングル文字」がかなで「漢字」が英字なのは、めっちゃわかりづらいトラップです。入力モードの切り替えは他にも色々やり方はありますが、これを使うのが一番簡単でしょう。

なお、「Control+A」みたいな複数キーの同時押しを割り当てるのはマクロ機能を使ってもできますが、単なる同時押しならAnyボタンを使って作成します。

マクロは作れる個数に上限があるので、単純なキーの組み合わせなら上限の無いAnyボタンを使う方が良いでしょう。
一方、マクロにはAnyキーで作れないような複雑なものを設定して使います。

例えば、以下は「Macでメモアプリを開く」というマクロです。
{KC_LGUI,KC_SPC}{50}{KC_HAEN}{50}memo{50}{KC_ENT}{KC_ENT}
これは「スポットライト検索を立ち上げて、『めも』と入力して、そこからアプリを立ち上げる」という工程をマクロで自動化することで実現しています。
他にも「ブログ執筆用のマークダウン下書きを一発で入力する」「よく入力する文字列を一発で入力する」などのマクロを作って、適当なキーに割り当てて使っています。
もっと高度なマクロを考えてガッツリ活用したいところですが、このへんはまだまだ試行錯誤中。
ちなみにQ0 Maxの方は以下のような感じで、特定のアプリケーションに合わせてカスタマイズして、左手デバイスとして活用しています。

キーマップはアイデア次第で如何様にも変えられるので、僕はわりと頻繁にキーのリマップを行っています。2日に1回くらいの頻度で新しいパターンを試していて、常に改善を繰り返している感じ。
ブラッシュアップしていく過程もまた楽しめるというのが、メカニカルキーボードの面白いところだなと感じています。
追加で買ったKeychron M7 ワイヤレスマウス

Keychronのキーボードが期待以上に良かったので、Keychronのワイヤレスマウスも追加で買ってみました。
このマウスですが、「中身が空洞なのか!?」と思うほど軽量で驚きます。
キーボードほどの自由度はありませんが、一応このマウスもボタンなどをカスタマイズすることが可能。

マウスのポインターの速度を変えられるのは意外と気に入りました。
爆速で作業したい時はポインター速度を最速にし、Photoshopなどで繊細な作業をしたい時はポインター速度を遅くして使う、みたいなことができます。

マウスとしての使用感は「普通」だと思いましたが、特に不満もありません。まぁキーボードと合わせて白系で統一できて良かったかなと。
なんとなくM7を選びましたが、複数のスクロールができるM6を選んでも良かったかもしれません。
Keychron買うならここに注意

Keychronのキーボードを買うにあたって、いくつか注意したいポイントがあります。
まず「キーマップを簡単に変えられる」と書きましたが、簡単とはいえ、ある程度学習が必要です。
キーの設定にはキーコードを用いることになり、例えば「Command+Shift+S」なら「LGUI(LSFT(KC_S))」、「スペースキーを短押しでスペース、長押しでShiftキーとして機能させる」なら「MT(MOD_LSFT, KC_SPC)」と設定しなければなりません。
こういうキーコードは自力で調べながら設定していくことになります。

また、自由にいじれる分、不具合が起きる可能性もあります。僕の場合は一度、「Command、Windowsキーが効かなくなる」というバグを経験しました。
原因はよくわかりませんが、もしかしたらKeychron launcher(Keychronキーボードをカスタマイズするために開発されたウェブアプリケーション)を使ってリマップしていたからかもしれません。ちょうど同じタイミングで、Keychron launcherにバグが発生していたようです。
キーが効かなくなるバグは、「VIAで現在のキーマップダウンロード→キーボードをfn+j+z4秒押しで初期化→VIAでキーマップ再読み込み」で直りました。こういった対処も、自分で調べて行う必要があります(メカニカルキーボード全般に言えることだと思いますが)。
Keychron launcherは現在も動作が不安定なところが見受けられるので、使う場合は要注意ですね。
このバグが起きて以降、僕はKeychron launcherではなくVIA(これもキーボードをカスタマイズするウェブアプリケーション)を使うことにしました。

ちなみにVIAはキーボードを接続するだけではキーボードが認識されなかった為、JSON Fileをアップロードする必要がありました。KeychronキーボードのJSON Fileがどこにあるのかこれまたわかりづらかったですが、以下のページからダウンロードできます。
初めてメカニカルキーボードを購入する場合は特に、こうして自分で調べながら試行錯誤していく必要があります。まだまだニッチな分野なのか、検索しても知りたい情報がすぐに見つからないことも多々あり、最初は苦労することがあるかも。
「試行錯誤するプロセスも楽しめる」という人にはめちゃくちゃ向いていると思いますが、「調べたり考えたりしなくても使える」みたいなキーボードを求めている人には合わなさそうです。
もう他のキーボードには戻れない

実際に使ってみて、KeychronのQ Maxシリーズはかなり気に入りました。もはやこれ以外のキーボードは使いたくないとすら思っております。
キーマップをカスタマイズしているから、これに慣れると逆に普通のキーボードは使いづらくなってしまいますね。
1つ問題があるとすれば、Q Maxシリーズは外出時に持ち歩けないことです(重量があるので、持ち運びには向かない)。
こうなると、仕事で出社するときや出先でPC作業が必要なときに、カスタマイズしたキーボードが使えずストレスを感じてしまう…。
これの解決策としてはもう、持ち運び用のKeychronキーボードを追加で買うしかないかなと思っています(笑)

キーボードを持ち運ぶなど今まで考えられませんでしたが、それをしたくなるほど、Keychronのキーボードの快適さにハマったということ。
キーボードは仕事でもプライベートでも毎日触れるものですし、ブロガーとしても重要な道具の1つですから、最高と言える偏愛キーボードを見つけることができてとても満足しています。
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