New「美術品レベルのシェービングブラシ」を公開

アーティザンブラシでシェービングブラシの奥深さを知る|RIVA Brushes

RIVAシェービングブラシ クラシックシェービング

イタリアのRIVAというブランドのシェービングブラシを買ってみました。

RIVAのブラシは、職人による手作りで作られているアーティザンブラシで、希少で高品質な素材を使用した珍しい製品がラインナップされています。

僕はボグオークという特殊な木をハンドルに使用したモデルを購入したのですが、あまりのクオリティの高さに衝撃を受けました

イタリアの超こだわりハンドメイドブラシ

RIVAシェービングブラシとトレーと手

こちらが今回購入したRIVAのシェービングブラシ。マーケットプレイスのEtsyで見つけて購入しました。

ハンドルはボグオークとピューターを組み合わせたデザインで、ブラシ部分は26mm径のアナグマ毛です。

RIVAシェービングブラシ俯瞰

ボグオークとは、倒れたオークの木が泥炭層に埋もれ、自然の化学反応で数千年の時を経て炭化した木材のこと。まさに木の化石みたいなものです。

放射性炭素年代測定の報告書

上の画像はこのアイテムの放射性炭素年代測定の報告書ですが、読み解くと、僕が買ったブラシに使われているボグオークは約3721年〜3546年前くらいの木らしい。日本でいうと縄文時代後期から晩期にかけての時代の木ということになります。

数千年前のものがこの手のひらに…。激しくロマンを感じますな。

RIVAシェービングブラシ底面のロゴ

当然ながら希少価値は高く、また長期間の炭化と鉱物の浸透により非常に硬い為、加工には専門的な技術と工具が必要らしい。こんな素材を贅沢に使ったシェービングブラシが存在するとは驚きました。

RIVAシェービングブラシハンドル部分アップ
黒く見えるハンドル部分。よく見ると茶色みも感じられ、木目も確認できる。

時を経て色は黒く変化していますが、よく見るとうっすらと茶色みも感じられ、ただの黒ではありません。深い黒褐色で、他のどの素材とも違う、ボグオークならではの独特の質感を感じ取ることができます。

RIVAシェービングブラシ上から

銀色の部分はピューター(スズを主成分とする金属の合金)です。銀に似ていますが、ややマットな輝きで、ギラギラではなくしっとりした質感になっています。

これがまた、ボグオークと組み合わさって実にカッコいい。

RIVAシェービングブラシの握りやすさ
めちゃくちゃ持ちやすい形状。

シェイプした形状は手に自然にフィットして、重すぎず軽すぎず、ずっと手に持っていたくなるような完璧なバランスを感じます。

RIVAシェービングブラシを手に当てる

そしてこのブラシ、凄いのはハンドル部分だけではありません。ブラシの毛もとんでもなくハイクオリティなのです。

この製品はハンドル部分がウリなんだろうなと思っていて、毛質にはさほど期待はしていなかったのですが、間違いなく、これまで使ってきたブラシの中でトップレベルの使い心地です。

アナグマ毛なのに、人工毛のような滑らかさがあり、肌に滑らせるとものすごく気持ちがいい。

水に濡らしたRIVAシェービングブラシ
水に濡らすと、毛の先端がとろけるような質感に変わります。

僕はボウルで泡立てる派ですが、これだけ気持ちの良い質感だと、フェイスラザリング(顔で泡立てるやり方)をしたくなります。

アナグマ毛なので、新品状態では微かに獣臭がありましたが、2〜3回泡立てて洗い流したら匂いもすぐに無くなりました。

ラザリングボウルとブラシ
最初は獣臭を取るために、シェービングソープで何度か泡立てる。
初回の泡立ちが悪い様子
最強のラザリングボウル、Lather Masterを持ってしても、初回は全然泡立たない。
数回使用後の泡立ち
泡立てとすすぎを何度か繰り返すと、よく泡立つようになってくる。
濃密な泡を纏ったシェービングブラシ
めっちゃ濃密な泡。
泡を手に塗る
クリームのような泡とこのブラシの相性が抜群で、肌に滑らせると非常に気持ちがいい。

現時点ですでに使い勝手がいいのですが、もっと使い込んで育てたら更に化けるでしょう。

エイジングによって、今以上に心地よい使用感になっていくに違いないと確信しています。

モノでこれほど感動したのは久しぶり

木箱に入ったRIVAシェービングブラシ

ちなみに、RIVAのシェービングブラシを購入すると、こんな感じの木箱のパッケージで届きました。

RIVAシェービングブラシの木箱を開ける

木箱をスライドして開けると、丁寧にラッピングされた、美術品のようなシェービングブラシが現れます。

RIVAさん、パッケージにもめちゃくちゃこだわっていますね。この演出には、「開封の儀」からワクワクさせられました。

木箱に入ったRIVAシェービングブラシ横から

近年は環境負荷の低減を意識した「製品パッケージの簡素化」の流れがあると思います。最近はモノを買うと、簡素なパッケージで送られてくることの方が多くなりました。

そんな簡易包装の流れとは違う、RIVAの凝ったパッケージ。

木箱に入ったRIVAシェービングブラシ俯瞰

これを開封するとき、僕は最近忘れかけていた、手に取った瞬間から物語が始まるような胸の高鳴りみたいなものを感じました。

これは間違いなく、開封するときの体験にまでこだわって作られている。「最高の製品、最高の体験を贈ろう」という作り手の意志と情熱が垣間見えて、僕はとても嬉しくなりました。

RIVAシェービングブラシ、パッケージと俯瞰

製品そのもののクオリティも半端ないし、製品全体から作り手の職人の熱量が溢れ出ているように感じます

僕はすっかり感動して、すぐにRIVAのファンになりました。

複数のシェービングブラシを使ってみて分かったこと

3種のシェービングブラシ

現状、MÜHLE(ミューレ)、Rex Supply、RIVA、3ブランドのシェービングブラシを持っていますが、それぞれ個性が全く違っています。

正直、それぞれ使用感はまるっきり違っていて、「同じアナグマ毛でも、こんなに違うもんなのか!?」と驚かされています。

Rex SupplyとRIVAのシェービングブラシ

MÜHLEとRex Supplyはブラシヘッドが交換式で、人工毛とアナグマ毛それぞれ持っていますが、ここではアナグマ毛で各社のブラシを比較してみましょう。

MÜHLEの替えブラシヘッド(シルバーチップバジャー 091M49)は、チクチク感が強め。しばらく使ってエイジングさせても、なかなかチクチク感が取れません。

これが最初に買ったブラシなんで、しばらくは不満なく普通に使っていたのですが、その後Rex Supplyのブラシを買って使い心地の違いに愕然させられ、以降使用頻度は少なくなりました。

毛はしっかり目でコシがあり、毛抜けがほぼ発生しないので、耐久性は優れていると思います。

次に買ったRex Supplyのアナグマ毛ブラシは、毛足が長く、毛先が広がりやすいのが特徴です。広い面積でガシガシ泡立てて使う感じ。

何十回か使用してこなれてくると、肌あたりがさらにマイルドになったように感じられ、泡立ちも良くなったように思います。

たまに1本ほど毛が抜け落ちることがあるので耐久性は4としていますが、さほど大きな問題ではなく、長期の使用に耐え得る高い耐久性があると言えるでしょう。

トレーとRIVAシェービングブラシ

RIVAのアナグマ毛ブラシは、適度にコシがあるのに、繊細な人工毛のような優しい肌あたりで、アナグマ毛のイメージがガラリと変わりました。

MÜHLEやRex Supplyとは全く毛質が違っており、先端がとても滑らか。

やはりブラシ選びにおいて肌あたりの良さは重要で、RIVAのブラシが飛び抜けて気持ちが良く、このブラシばかり使いたくなってしまいます。

まだ新しい状態なので泡立ちやすさはRex Supplyに劣るのですが、もう少し使い込んでエイジングすれば、もっと良くなっていくだろうと思われます(Rex Supplyのブラシもそうでした)。

総合的に見ると、完璧に近いのはRIVAのシェービングブラシ。これから使い込んで育てていくと、どのように変化するのか、今からとても楽しみです。

クラシックシェーバーを虜にするブラシ

RIVAシェービングブラシ

今回購入したブラシで、一瞬でRIVAのファンになりました

ストアの口コミを読んでみると「ここのブラシは家宝級の逸品である」みたいな表現があったんですが、購入前は「んな大げさな(笑)」とか思っていたんですよ。

でも実際に手に取ってみたら、そう表現したくなるのも納得です。今後、RIVAから良さそうな新作ブラシが出たら、追加で購入するかも。

RIVAのシェービングブラシはEtsyで購入できるのですが、現状だとほとんど在庫が残っていません。どうやら不定期に新作がアップされているようなので、次回作を気長に待ちたいと思います。

RIVAのInstagramでは過去作品のアーカイブが見れるので、ご興味あれば覗いてみてください。

過去にはアナグマ毛だけでなく、豚毛や人工毛のラインナップもあったみたいなので、これからどんなラインナップが出てくるのか楽しみです。

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