毎月、読んで良かった本をピックアップして紹介していく読書シリーズ。
今回は2023年9月に読んだ本の中から、読んで良かった3冊をご紹介します。
9月はMacのKindleアプリリニューアルがありまして、念願叶ったアップデートに大興奮しました。
長年、MacのKindleアプリは動作が重すぎて使い物にならないレベルだったんですが、アップデートにより爆速の神アプリへと超進化!
遂にPCでも快適に読書ができるようになって、ニヤニヤが止まりません。これからさらに読書が捗りそうです!
食欲人
タンパク質欲が満たされなければ、動物はそのまま食べ続ける。いったん十分なタンパク質が得られれば、摂食を促していた食欲は止まる。これが、栄養をできる限り単純にした──だが必要以上に単純化していない──説明である。
引用元:食欲人
食欲の仕組みを解明していく過程が描かれている、めちゃくちゃ面白い本。
タイトルを見て「よくある栄養学系の本かな〜」と思って手に取ってみたんですが、全然違った。良い意味で期待を裏切られた感じ。
「生物が『食べる』と決めるメカニズムって何なんだろう?」という疑問を解き明かしていく内容なんですが、ストーリーの描き方が秀逸すぎました。
章を読み終える度に新たな謎が登場するんで、続きが気になって読み進める手が止まらないんですよ。
読み終えたときは、一つの壮大なドキュメンタリー映画を観終わったような気分になりました。
「タンパク質レバレッジ」という考え方を学べて、我々人間の食生活に関する実践的な教訓もわかりやすくまとまっています。
日々の食生活にガッツリ活かせる考え方を学べるんで、食生活に気を配っている人なら、興味深く読み進められるんじゃないかと。
ただし昆虫の実験の描写などがガンガン出てくるので、虫とか苦手な人は注意。
余談ですが、本書を含めてサンマーク出版さんから出版されている「運動脳」「食欲人」「熟睡者」の健康シリーズ3冊を全部読んだんですが、「運動脳」と「食欲人」はめっちゃ面白かったです。
「熟睡者」はあんま面白くなかったですね(笑) かなり期待していたんだけどなぁ…。既知の情報をつらつらと並べているだけで特に目新しい発見がなく、構成もなんかイマイチでした。
個人的には「運動脳」と「食欲人」の2冊がおすすめです。
シンプルにはじめる 大人の着こなし入門 プロが教えるセオリー&アイデア
コーディネートには、色以外にもベースが必要です。それはイメージ。いきなり好きな色や好きなアイテムから考えるのではなく、自分がおしゃれをすることでどんなイメージになりたいのか、決めることが大切です。
引用元:シンプルにはじめる 大人の着こなし入門 プロが教えるセオリー&アイデア
このブログでもちょくちょく書いているんですが、僕は服装を考える際は「クローゼットは3色でいい」という本を参考にしています。
色合わせの基本ルールが学べて、これをベースに考えるとコーディネートを組みやすいので気に入っているんですよね。
本書は「クローゼットは3色でいい」の著者、杉山律子さんの最新作です。
ウィメンズ向けの本ではありますが、メンズでも勉強になる本かと。
「クローゼットは3色でいい」と若干内容が被る部分もあるんですけど、色合わせについてだけでなく、
- 主役アイテムと脇役アイテムの違い
- コーデの組み立て方
- クローゼットの整え方
- 買い物の仕方
あたりまで言及されていて、タイトル通り「ファッションの基本セオリーがトータルに学べる」って感じの内容でした。
個人的には主役と脇役の考え方は改めて勉強になったんで、コーデに活かしたいと思いましたね〜。
まぁあくまで杉山さんが考える基本ルールってことなんで、細かい部分で同意できない部分もちょこっとあったりしましたが(笑)
全体的にコンパクトにまとまっているんで、ざっくりファッションの基本セオリーを押さえるって意味ではとても役立つ本ではないかと。
自分探しと楽しさについて
既に察しがついたと思うけれど、言葉にしてみよう。つまり、本当の「楽しさ」とは、他者から与えられるものではない、ということだ。それは、「自分」の中から創り出されるものである。 そして、ここでもやはり「楽しさ」と「自分」が、言葉としても、実体としても、かなり近い位置にあることが理解できるはずだ。「楽しいことがない」と悩んでいる人は、「自分がない」人と言い換えることができる。また、「自分を探す」ことは、「楽しさ」を見つけることとほとんど等しい。
引用元:自分探しと楽しさについて
森博嗣さんの3部作「自由をつくる 自在に生きる」「創るセンス 工作の思考」「小説家という職業」の後続として書かれたエッセイ。
上記著作を最近読んでいたんで、その流れで本書も読んでみました。
「自分探し」って言葉を聞くと、なんだか大学生時代を思い出してちょっとエモいですな。
ただ本書は若者向けの本ってわけではなく、「自分に何が向いているのかわからない」「夢中になれるものがない」みたいな人全般に向けて書かれたものです。
というか若年層よりも、ある程度人生を過ごしてきた30~50代の大人が読んだ方が、心にグッと来るかもしれません。
内容としては前著の「自由をつくる 自在に生きる」「創るセンス 工作の思考」と近いところがあって、本書でも「楽しさとはどういうものか」についてガッツリ書かれています。
ただ他の書籍とは違って、他者との関わり合い方・社会との関わり方みたいなところにも言及されていて、さらに広い視点で捉えられている感じ。
前3部作よりもいくらか抽象度高めなんで、3部作を読んでから本書を読んだ方がわかりやすいかも。
最近は毎月のように読んでいる森エッセイですが、毎月継続して読んでいるおかげか、学んだことをだんだんと実生活に活かせるようになってきました。
日常生活をしていて、「あ〜本で語られていたのはこの感覚のことか…!」と気づくこともしばしば。
現在の僕のライフスタイルは、森さんのエッセイにだいぶ大きな影響を受けております。
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