写真の表現の幅を広げたいと思い、Godox S30というスポットライトを購入しました。
アクセサリを組み合わせることで色んな形の光と影を作ることができるという、一風変わったライトです。
あまりにもマニアックな製品のためか、レビューをしている人が全然いないので、作例と共に紹介したいと思います。
漏れ差す光を再現したい
僕はブログ用に家の中で写真を撮ることが多いんですが、残念ながら我が家は日当たりが悪く、自然光がほとんど入ってきません。
なので、窓辺から差し込む感じの自然光で撮りたいと思っても、撮ることができなかったんですよね。
日当たりが悪いのはどうしようもないことなので半ば諦めていたんですが、ある日BAR MEIJIUさんでGodox S30を教えてもらいまして、これなら漏れ差す光を再現できるかもしれないと考えました。
スポットライトという選択肢
Godox S30は特定部分に光を当てるスポットライトです。
対応のアクセサリを組み合わせることで、色々な光の演出が可能になります。
これまではYongnuo YN-600という照明を使っていて、全体的に光を当てていかに均一に明るくできるかを目指して撮影しておりました。
綺麗に全体を明るくすることだけを考えていたんで、スポットライトを知ったときは「こういう撮影の仕方もあるのか!」と衝撃を受けましたね。
スポットライトの場合、
・どこに光を当てるのか
・どのような光を当てるのか
など考えることが増えるので難易度は高そうですが、僕が撮りたかった写真が撮れそうだし、アイデア次第で表現の幅がグンと広がりそうだなと。
実は最近よく絶賛されているGodox ML60でも買おうかと思っていたんですが、スポットライトも面白そうだなと思ったんですよね。
ちょっと悩んだんですが、ソフトボックスを取り付ければ普通のライトとしても使えそうだったんで、Godox S30をチョイスしました。
GODOX S30を使って撮った写真たち
では、実際にGodox S30を使って撮った写真を紹介したいと思います。
作例
あえて同じアングルで、複数パターンのシルエットを試してみました。
どうでしょう?なかなか面白い写真が撮れるようになったと思います。
とはいえ、使いこなすのがなかなか難しくて、まだまだGodox S30のポテンシャルを最大限に引き出せていないです。
できることが多すぎて、まだ全てを試せていないって感じ。
もっと練習して上手く撮れるようになりたいものです。
通常照明との比較
これまで使っていたYongnuo YN-600を使った場合と、Godox S30を使った場合の比較も撮ってみました。
一目瞭然ですが、影があると立体感が生まれて、だいぶ雰囲気が変わりますねぇ。
なんか、影によってドラマが生まれたって感じ。影ってこんな効果があるんだなぁ。
Godox S30は、角度やらシルエットやら焦点距離やら、いじれるパラメータがめちゃくちゃ沢山あるんで、一気に表現の幅が広がった感があります。
ライトのシルエットや角度をちょっと変えただけでもガラッと雰囲気が変わるんで、工夫次第で色んな写真が撮れそうです。
揃えた周辺アクセサリ
Godox S30は周辺アクセサリが豊富で、アクセサリと組み合わせて使う前提で設計されています。
ここでは僕が選んだアクセサリを紹介したいと思います。
Godox SA-P投影機
Godox S30専用の投影機で、これを単体で使うと丸いシェイプの光を投影できるようになります。
また、次に紹介するGOBOセットやカラーフィルターはこの投影機が無いと使えないんで、Godox S30のポテンシャルを最大限に引き出すにはこの投影機が必須だと思います。
Godox SA-09 004 GOBOセット
窓のシルエットを投影できるフィルタです。
このように、上で紹介しているSA-P投影機に差し込んで使います。
Godox SA-10 GOBOホルダー
GOBOセットのフィルタを投影機に差し込む時に使うホルダー。
個人的には、このようなホルダー無しで使えるような仕組みにして欲しかったですねー。まぁ、買うしかないんで買いましたけど…。
Godox SA-11Tカラーフィルター
Godox S30には色温度の調整機能は無いんで、色温度を変えたければこのカラーフィルターを投影機に差し込みます。
ビビットな色味のセットとナチュラルな色味のセットがあるんですが、僕はナチュラルな方を選びました。
Godox SA-30 ソフトボックス
Godox S30はスポットライトなんですが、ソフトボックスを使えば一応普通の照明としても使うことができます。
普通の照明として使いたいとき(全体的に明るくしたいとき)はこのソフトボックスを使っています。
Yongnuo YN-600よりパワーは劣りますが、上の写真のような物撮りなら問題なく使用できると思いました。
Neewer 2パック 6600mAh リチウムイオン交換用バッテリー
デフォルトで電源ケーブルが付属していますが、僕はコードレスで使いたかったので、このバッテリーを購入しました。
一度充電するとかなり長持ちで、全然電池切れになりません。こんなにバッテリーが長持ちするもんだとは思ってなかったです。
電源コードが無くなってライトの取り回しもしやすくなったし、これは本当に買ってよかった。
イマイチなところ
さて、そんなGodox S30ですが欠点もあります。
というのも、無骨すぎる作り故に使いづらい点があったりするんですよね。
僕は事前に以下の動画を観て、欠点は承知の上で購入してるんでまぁ良いんですが、知らずに買うとガッカリする可能性があります。
まず、全体的に「使いやすさ」をあまり考えて作られていないように思います。
上の動画でも触れられていますが、例えばSA-10 GOBOホルダーなどは、回転盤が途中で突っかかってスムーズにGOBOセットを着脱できません。酷いと着脱に15分くらい掛かります。
使い心地みたいなのを一切無視して作ったとしか思えない作りです…(笑)
また、本体やアクセサリには一切説明書などは付いていません(僕が買ったのにたまたま付いていなかっただけ?)。
本体は説明書が無くても使い方は何となくわかるとは思いますが、例えばソフトボックスの組み立てなどは説明無しではほぼ不可能かと思います。
というか、ソフトボックスは説明を見ても組み立てがめちゃくちゃムズイ。簡単にできるような親切設計じゃないんで要注意です。
総括すると、全体的に作りの荒さが目立つ感じ。
使用する上で機能的には問題ないんですが、スムーズに取り回せるようになるには一種の慣れが必要って点には注意が必要です。
影を遊び、闇を撮る
いくつか不満点を挙げたものの、僕としてはGodox S30は最高に気に入っています。
なぜなら、このアイテムのおかげで「影を遊び、闇を撮る」という、新しいスタイルを身につけることができたからです。
「光で写真は変わる」と良く言いますが、これには2つの観点があるなと思いました。
1つは見え方が変わるという観点。
もう1つは撮り方が変わるという観点です。
僕にとって、後者は大きな発見でした。
今までは全体を明るくして影が出ないように撮影していたんですが、スポットライトを手に入れてからは、むしろ影を撮るようになったんですよね。
綺麗に撮る為に、ずっと絞り優先モードで撮っていたのをマニュアルモードで撮るようになったし、撮り方自体にも変化が起きました。
光を変えた結果、見え方だけでなく自分の撮影スキルにも変化が生じたということです。
このところ何となく同じ方法で撮り続けていましたから、変化が起きてより一層写真が楽しくなりました。
新しい知識・スキルを身につけるのはいつだって楽しいもんですね。
初心者がいきなり上級アイテムに手を出しちゃった感がありますが、結果として自分のスキルアップに繋がって良かったです。
使い方次第で、普通の照明では絶対に撮ることができない写真も撮れるようになるかもしれません。
もっと自由に、もっとクリエイティブな表現を目指して、引き続き写真を楽しんでいきたいと思います。
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