6年ほど前に情報収集術に関する記事を書いたことがあるのですが、それからだいぶ時が経ったので、最近の情報収集術について改めて書いてみようと思います。
使っているツールに若干の変化はありますが、コアな考え方の部分は変わっていません。
以前の記事は小手先のテクニックを羅列しただけだったのですが、今回は情報収集の枠組みの体系化を試みてみました。
情報を広く深く集める為の2つの軸

はじめに情報収集の仕組みづくりにフォーカスを当ててお話ししたいと思いますが、仕組みを考えるにあたって意識したい軸が2つあります。
1つは「情報の出会い方」、もう1つは「情報の集め方」です。
この2軸を意識すると、情報を広く深く集められるようになるのではないかと思います。
情報の出会い方には、選定型(自分で選ぶ)と遭遇型(偶然触れる)があります。
また、情報の集め方には、受動的収集(自動で集まる)と能動的収集(自ら取りに行く)があります。
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 選定型 | 欲しい情報に絞れる。 | 視野が狭くなる。 |
| 遭遇型 | 幅広く情報が手に入る。 | 運要素が強い。 |
| 受動的収集 | 労力がかからない。 | 情報の質や関連性をコントロールできない。 |
| 能動的収集 | 必要に応じて自由に調整できる。 | 時間と労力がかかる。 |
※なおこれらの用語や考え方は僕のオリジナルなので、調べても出てきませんので悪しからず。
これらを縦横にクロスさせると、以下のような四象限を描くことができます。

そして情報収集の仕組みをそれぞれのマスに当てはめて考えてみると、以下のように捉えることができると思います。
- 選定型×受動的収集:欲しい情報が自動で集まる仕組み。
- 選定型×能動的収集:欲しい情報を自ら見つけに行く仕組み。
- 遭遇型×受動的収集:思いがけない情報が自動で集まる仕組み。
- 遭遇型×能動的収集:思いがけない情報を自ら見つけに行く仕組み。
どの方法でも情報収集はできますが、どれかに偏るのではなく、4パターン全てで情報が集まる仕組みを考えるのが良いでしょう。
いずれかに偏ると、情報の幅が狭まったり、情報の深度が浅くなってしまったりするなど、デメリットがあるからです(上のメリット・デメリット表参照)。
四象限にツール・手段を当てはめる
僕がやっている情報収集方法を四象限に当てはめると、以下のようになります。

使っているツールや手段は他にもいろいろありますが、代表的なもののみをピックアップして記載しました。
それぞれ簡単にご紹介していきましょう。
1. 選定型×受動的収集

このパターンの情報収集でメインで使っているのはInoreaderです。
Inoreaderは、ウェブサイト、ブログ、ニュース、メルマガ、SNSなどの更新情報を1ヶ所でまとめて管理できるRSSリーダーです。
これが「選定型×受動的収集」である理由は、情報源を自分で選定しており、更新情報を自動取得しているからです。

RSSリーダーを使うメリットは、LINEニュースやスマートニュースなどのニュースアプリとは違って、自分が欲しい情報源のみに絞って情報収集できることです。
自分が見たいと思うものや信頼する情報源のみを登録しておけば、効率的に情報収集ができるというわけですね。
元々FeedlyというRSSリーダーを長く使っていましたが、僕が求める機能が不足しており、使いづらくなったのでInoreaderに乗り換えました。
僕はここにウェブサイトやブログだけでなく、キーワードアラートやメルマガやYouTubeフィードなんかも登録しています。

1日に確認している件数は、ざっくり1,000件くらいでしょうか。
僕がフォローしているフィードを一覧で公開しても良いんだけど、仕事とプライベート両方の情報を入れているから、一挙公開がなかなか難しい(選別がめんどい…)。
色々フィード登録していると、そのうち情報の重複が発生するのがRSSリーダーあるあるですが、Inoreaderには自動重複削除機能があるから便利です。
2. 選定型×能動的収集

ここには検索が当てはまります。
検索はスキルであり、単にググる以外にも、色々な検索の仕方があります。スキルを高めて、色々な検索手法を使いこなすことが大事になってくるでしょう。
そうすることで、普通にググるだけでは辿り着けない情報に辿り着くことができるようになります。
例えば、
- 在庫切れで手に入らなくなっている商品を見つけ出して買う
- 気になることを網羅的な観点で詳しく深掘りする
みたいなことも、テクニックがあれば簡単にできるんですよね。具体的なテクニックについては、後の章でご紹介することにします。
3. 遭遇型×受動的収集

このパターンの情報収集で僕が活用しているのは雑誌です。
雑誌の良いところは、思いがけない情報に出会いやすいところです。パラパラ眺めているだけで、思いもよらない良情報を見つけることが多々あるんですよ。
だから僕は、男性ファッション雑誌だけでなく、女性誌やらビジネス経済雑誌やら、ジャンルを問わずパラパラめくってみることにしています。
そこで使っているのが楽天マガジンです。

新着雑誌が勝手にフィードに流れてくるので、それらを適当に眺めるようにしています。
楽天マガジンは参加雑誌が多いから、フィードに流れてくる雑誌の中身を眺めるようにするだけで、インプットされる情報のジャンル・幅はかなり広がるはず。
遭遇型の情報収集にはうってつけのサービスだと思っています。
4. 遭遇型×能動的収集

このパターンに当てはまる情報収集手段は、人や場所です。
例えば僕がよくやるのは、人と話してみる、BAR・本屋・美術館に行く、といったことですね。

人と話すと、予測不可能な話題に発展して、思いもよらない情報が得られることがあります。
また、本屋や美術館では思いがけないものに興味が湧いたり、思いがけないインスピレーションを得たりすることがあります。

いずれも自分が能動的に動く必要があり、必ずしも良い情報が手に入るとは限りません。
しかし、たまに1〜3いずれのパターンでも知り得ない情報に遭遇することがあるので、人に会ったり場所に足を運ぶのは、習慣として取り入れておきたいものです。
相互に行き来して、発散・深化させる

先日記事で紹介したソニーのRX1R IIIは、お気に入りの家電量販店で見つけたもの、つまり「4. 遭遇型×能動的収集」で見つけたものです。
JBL Authentics 200はRSSフィードの「1. 選定型×受動的収集」でキャッチしたものだし、WOLFMAN POMADEは「2. 選定型×能動的収集」で深掘り検索して見つけたもの。
こんな感じで各方面のチャネルから情報を得て、それがこのブログのネタになっています。

なお、それぞれのパターンで得られた情報は、相互に関連しあっています。
例えば、「3. 遭遇型×受動的収集(雑誌)」で興味を持った情報があれば、「2. 選定型×能動的収集(検索)」で深く調べ、深く調べていくうちに有用なサイトを見つけたら「1. 選定型×受動的収集(Inoreader)」のRSSリーダーに登録して購読する…など。
そうやってどんどんアップデートを重ねていくうちに、自分だけの情報網に育っていくイメージ。
だからこの四象限は、すぐに立派なものができあがるのではなく、時間をかけて育てていくものなんだと思います。
検索の技法

最後にオマケとして、「2. 選定型×能動的収集」で触れた検索のテクニックについて軽くご紹介しましょう。
まず紹介したいのは、サイト内検索ショートカットです。
これは「サイトを指定して検索する為のショートカット」で、Chromeやedgeなどのブラウザ設定から設定できる機能です。
例えばAmazonで商品を検索したい場合、通常だと「①Amazonにアクセスする」→「②Amazonの検索窓を選択する」→「③キーワードを入力して検索する」という流れになりますが、ショートカットを設定しておくと、①②を省略して検索することができます。

僕の場合、YouTubeの検索にはyt、noteの検索にはno、楽天の検索にはra、パレオさんのブログ検索にはpa、といったように色々なサイトのショートカットキーを設定しており、指定したサイト内をダイレクトに検索できるようにしています。
このサイト内検索ショートカットを活用したおすすめテクニックが、「海外版のGoogleを検索する」というもので、僕は「e」をショートカットキーに設定しています。

例えば、「comandante C60」というコーヒーミルがあるのですが、普通に検索すると購入できません。人気すぎて国内にはどこにも在庫がなく、ググっても見つけることができないのです。

そうなると普通なら諦めてしまうところですが、ここで海外版のGoogleで検索してみましょう。
すると、海外では複数のサイトに余裕で在庫があることがわかります。しかも、サイトによっては日本国内で買うよりも安く手に入れられるんですよね(※為替状況による)。
普通に日本版Googleで検索しているだけでは、なかなか気がつけない情報でしょう。僕はそうやってcomandante C60を入手しました。
このように、単純にググるだけではなく「検索する場所」を操れるようになると、情報の深掘りのスピードや深度が変わってくると思います。

次に紹介したいのはAIを使った検索です。今の世の中、AIを外すことはできないでしょう。
もはや普通に調べ物で使っている人は多いと思いますが、僕がおすすめしたい使い方は、「自分が何かしているときに裏で動かす」というやり方です。
例えば僕がよくやるのは、
- 通勤前にDeep Researchで指示を投げておいて、会社に着く頃にはリサーチが完了している
- PC作業をしながら、音声会話で別件の調べ物をさせる
など。
「自分が何か作業をしているときや手が空いていないときに、裏でAIが動いていないのはもったいない」というのが基本的な考え方です。
ではどう動かしておくか。そこが頭の捻りどころで、その指示は自分で考えて能動的に行う必要があります。
なお、最近は音声会話の進化が目覚ましいので、使っていない人はぜひ使ってみて欲しいですね。レスポンスの速さが本当に人と喋っているのと変わらないレベルでかなり有用。
注意点として、生成AIがどういった仕組みでアウトプットを出力しているのかは理解した上で使った方が良いでしょう。仕組み理解におすすめなのは以下の書籍。
「よくわからないけどすごい」ではなく、それがどういう仕組み・理屈で動いているのかを理解すると、使いこなしのアイデアの幅も広がると思います。


















コメント
こちら登録しているイノリーダーのサイト紹介の需要かなりあると思いますがいかがでしょうか?
コメント失礼いたします!
年末のコメントから早速記事にしていただきまして感謝です
今までより良い情報を探して探してで選ぶ力ばかり考えてきましたが、
偶然的に出会う情報をどう受け止めるかまで含めて
情報収集術なんだという整理がとっても新鮮でした!
改めて遭遇型ってコントロールできないからこそ、
自分の思考の偏りや視野の狭さを壊してくれる存在なのかもしれないなと。。。
選定型だけに寄っていた自分の収集環境を少し崩してみようと思いました!
良い記事ありがとうございます!