長年、色々な折りたたみ傘を試してきましたが、ついに満足のいく折りたたみ傘が見つかりました。
Knirps(クニルプス)のT.220という、自動開閉機能付きの折りたたみ傘です。
「傘なんてどれも同じでしょ?」と思うなかれ。クニルプスの傘は品質や使い勝手において、ちょっと他のブランドとはレベルが違います。
これまでの折りたたみ傘遍歴
僕が自動開閉式の折りたたみ傘(ボタンを押すだけで傘を開閉できるタイプの折りたたみ傘)を使い始めたのは、もう10年ほど前のことです。
初めて手にしたのは、コンビニのローソンで買ったのがきっかけでした。
そこから自動開閉式の便利さに気づき、以来折りたたみ傘は必ず自動開閉式のものを買うようになりました。
これまで使ってきた自動開閉折りたたみ傘は以下の4本です。
歴代 | ブランド名 | 特徴・感想 | 主な欠点 |
---|---|---|---|
1本目 | ローソン | 初めての自動開閉式折りたたみ傘。 | 自動開閉機構が壊れ使用不能に。 |
2本目 | PARACHASE | 持ち手が木製で見た目がかっこいいタイプ。 | 持ち手が大きく、バッグに入れると邪魔。 |
3本目 | DeliToo | 大型ワイドタイプ。 | 重量が重く、約448gは携帯に不便。 |
4本目 | Davek | 旅行用の小型コンパクトモデル。 | 小さすぎて雨を防げず、品質も低い。 |
最初に使ったのはローソンで買った、安い折りたたみ傘。
しばらく愛用していたものの、ある日、自動開閉の機構が壊れてしまって使えなくなりました(確か開閉ボタンを押したら、その勢いで傘の先端が吹っ飛んでいった)。
次に買ったのは、PARACHASEの木製の持ち手がついた折りたたみ傘。僕が買ったモデルはもう廃盤になったみたいですけど、以下のような木製の持ち手がついたタイプのものです。
これはデザインは気に入っていたんですが、持ち手がカーブしているためにバッグに入れづらくて不便でした。
しばらく愛用した後、もっと雨をしっかり防げる大きめの傘を探して、DeliTooの大型ワイドタイプを購入。
これはちょっとデカすぎました。直径は十分で雨からしっかり身を守れるんですが、何しろ重い。450g近くもあると、荷物が多いときは負担に感じました。
そして4本目、今度は逆にコンパクトな傘を求めてDavekの旅行用小型モデルを選びましたが、これは大失敗でしたね。
あまりにも小さすぎて、傘をさしていても結局濡れてしまう始末です。広告では「一生モノの傘」みたいに謳われてましたが、細部の作りもいまいちで、これが最も失敗した一本でした。
ちなみに2本目以降は、どれも壊れて買い替えたわけではありません。
傘を畳むときに留めるマジックテープがボソボソになってしまって、買い替えています。
過去の失敗から導き出した、後悔しない傘の条件
これまでに4本の折りたたみ傘を使ってきた結果、僕なりに「こういう傘なら満足できるんじゃないか?」という条件が見えてきました。
過去の失敗を踏まえると、以下が後悔しないための折りたたみ傘の条件となります。
まず、自動開閉機能は絶対条件。傘を使う上で、ワンタッチで開閉できる便利さはもう手放せません。
取っ手はシンプルなストレート型。持ち手が大きすぎるとバッグに入れるとき邪魔になると学んだので、無駄にカーブしたものは避けたいところです。
重さに関しては、350gくらいまでが限界。DeliTooの大型傘を経験して、これ以上重いと持ち歩くのが億劫になると感じました。
傘を開いたときのサイズは、直径100cm前後が理想。小さすぎると結局濡れてしまうし、大きすぎても邪魔になるので、このくらいがちょうどいいかなと。
最後に、地味に重要なのがマジックテープの質。これがすぐにヘタると、せっかくの傘が台無しになります。長く使うためには劣化しづらいマジックテープ(もしくは留め具)が使われていなければなりません。
この条件をすべてクリアした傘であれば、これまで経験してきた不満を解消でき、満足度が高くなるはずです。
Knirps T.220 Black
上記の条件を全て満たした折りたたみ傘、それがKnirps(クニルプス)のT.220です。
T.220はクニルプスの定番モデルで、カラーバリエーションは結構豊富にあるんですが、今回はシンプルなブラックを選んでみました。
クニルプスはドイツの老舗傘ブランドで、1928年に世界で初めて折りたたみ傘を発明したメーカーです。
品質にはかなりこだわっているようで、ビス1本に至るまで自社で開発したパーツしか使わないという徹底ぶり。
こういう1つ1つのパーツへのこだわりにはグッと来ますね。さすがは折りたたみ傘の始祖。
僕が購入したT.220は自動開閉機能に独自の「セーフティー・システム」が採用されており、耐久性のある8本骨構造。直径約97cmで大人一人が雨を防ぐのに十分な大きさがあります。
この傘を使ってみて感じたのは、「よく考えて作り込まれているな」ということでした。
まず、自動開閉機能。使い始めてすぐに他の傘とは違うと分かりました。
ボタンを押したときの開く勢いが、強すぎず弱すぎず、本当にちょうどいい。開くたびに、なんとも言えない心地よさがあります。
傘を閉じた後のシャフトの縮め方もまた一味違いました。
これまで使ってきた傘は、閉じた後にシャフトを一気にグイッと縮める必要があったんですが、T.220には「セーフティー・システム」と呼ばれる仕組みがあって、途中でシャフトを押し戻しても勝手に戻ってこないようになっています。
つまり一気に力を込めなくてもゆっくり畳めるんですが、これがなかなか快適なんですよ。
↓開閉のイメージとセーフティーシステムについての説明動画。
重さは約350g。これくらいならまあ、許容範囲かなと。リュックに入れていてもほとんど重さを感じないレベル。
97cmの直径もちょうどいいと思いました。小さすぎると感じることもないし、しっかり雨を防げます。
最も心配していたマジックテープの部分ですが、さすが品質にこだわりのあるクニルプス、劣化しづらいタイプのマジックテープが採用されていました。
これまで使ってきた傘はどれもマジックテープのせいでダメになってるんで、この仕様は嬉しい。かなり長く使えそうであります。
収納カバーのクオリティも高い
折りたたみ傘にはよく収納カバーが付いてきますが、僕はいつもそれを使わずに捨ててしまっていました。
理由は、どれも使い勝手が悪いからです。袋が小さすぎて傘を入れづらかったり、ペラペラな素材で使っていてあまり気持ちよくなかったり…。
でも、クニルプスの収納カバーは違いました。僕にしては珍しく、収納カバーをちゃんと使っております。
というのも、クニルプスは収納カバーもクオリティが高くて、「これはぜひ使いたいな」と思わせられたんですよね。
T.220の収納袋はチャック式になっており、口が大きく開くので、折りたたんだ傘を簡単にスッと入れられます。
取り出すときは収納袋の底にループが付いていて、指を引っ掛けて引っ張るだけでスムーズに傘を取り出せるようになっている。この細かい工夫には感心しました。
こういう細部の工夫が、使っている時の心地よさに繋がるんですよね。
よくある収納カバーって、なんか「オマケ」で付けました、みたいなチープな質感のものが多いじゃないですか。
しかしクニルプスの収納カバーは、しっかりした質感で、ちゃんと実用的なものになっていて好感が持てました。
カバーに入れることで傘がよりコンパクトになり、バッグにすっきり収まるので気に入っています。
これが折りたたみ傘の終着点か
今までいろんな折りたたみ傘を使ってきましたが、どれもどこかしら不満が残るものでした。
しかし、このクニルプスの折りたたみ傘には完全に満足しています。
細部までしっかりと作り込まれていて、自動開閉機能の使いやすさや収納ケースの工夫など、細かいところまで本当に痒いところに手が届いている感じがします。
やはり、折りたたみ傘のオリジンとも言えるクニルプスのモノづくりは伊達じゃないと感じました。
折りたたみ傘を発明しただけあって、長年の経験と技術が詰まっているんでしょうね。
今のところ、僕の個人的な評価は100点です。まだ長期的に使っていないので、耐久性は未知数ですが、作りの良さを見る限り、すぐに壊れることは無さそうです。
もしこの傘が何年か後に寿命を迎えたとしても、僕はまたクニルプスの折りたたみ傘を選ぶと思います。それくらい気に入りました。
僕にとってクニルプスこそが、折りたたみ傘の最終到達点ではないかと感じています。
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