このブログでは読書シリーズという記事を書いておりまして、毎月読んで良かった本の紹介をしています。
僕は読書が趣味なので暇さえあれば本を読んでいるのですが、今回は「僕なりの読書法」について語ってみたいと思います。
読書を「①見つける・②選ぶ・③買う・④読む」の4フェーズに分けて、僕がよく使っているテクニックを紹介していきましょう。
本の見つけ方
まずは本の見つけ方から。
読みたい本を見つけるにあたって、僕がよく使っているテクニックは次の3つです。
本屋クルクル
「実際に本屋に足を運んで、本屋全体を1周してみる」という方法です。
ポイントは、興味がないカテゴリ(普段読まないようなカテゴリ)のコーナーも含めてざっと目を通すってところですね。
こうすることによって、普通に生活していたら絶対に巡り会わないような本にも出会える可能性があるんですよ。
僕はこの方法で表紙や背表紙を眺めていって、タイトルやキーワードやデザインで気になるものがあれば、とりあえず手に取って見てみることにしております。
同じ本屋でも、その日の気分や気になり事によって目に留まる本が違ってくるのが面白い。
どの本屋でやっても面白いですが、個人的にはある程度広さがあって、本のセレクトがちょっと独特な本屋でやるのが楽しいです。
具体的に挙げると、例えば「銀座 蔦屋書店」とか「青山ブックセンター」とかでしょうか。
本屋に着いたらとりあえず「反時計回りに1周回ってみる」というように決めちゃえば、抜け漏れなく見て回ることができます。
雑誌パラパラ
適当に雑誌をパラパラ眺めるという方法です。
僕は楽天マガジン(読み放題サービス)を使って、とりあえず表紙で気になった雑誌があればPCかiPadでパラパラ開いてみることにしております。
楽天マガジン特定の雑誌を購読しているというより、色んな雑誌を乱読しているのに近いスタイルです。
なぜそんなことをするのかというと、これをきっかけに読んでみたい本が見つかることがあるからですね。
雑誌を眺めていると、気になるトピックや面白い話題に遭遇することがあるんで、それをきっかけに関連書籍を探してみたりするわけです。
雑誌内でたまに書籍が紹介されていることもありますから、そこで興味がそそられる本が見つかることもあります。
電子端末があればどこにいてもできますから、本屋クルクルよりは気軽にできる方法と言えるかもしれません。
関連ツギツギ
好きな著者や気に入った本の関連本を、次々と数珠繋ぎのように探していく方法です。
- 同じ著者が書いた本を探す
- その著者が「影響を受けた」と言っている本を探す
- 本の参考文献リストから探す
- 似たテーマの本を探す
などなど、やり方は色々です。
好きな著者や気に入った本をフックにしているから、その関連をあたれば面白い本に行き着く可能性も高いというわけですね。
著者によってはブログ等で良い感じのリーディングリスト(おすすめ本)を公開してくれている人もいますから、そういったブログをRSSなどで購読しておくのも役立ちます。
めちゃくちゃ余談ですが、実はこの方法、僕が大学4年生のときに学内で講演して紹介したことがあります(笑)
僕は就活で内定を取ったのが比較的早かったので、「これから就活する学生向けにアドバイスしてくれ」と頼まれまして、1~3年生向けに学内でプレゼンする機会があったんですよ。
そのプレゼンで僕は「自分が将来何をやりたいのか分からなかったが、図書館で気になった本を数珠繋ぎに読んでいった。そうして興味をどんどん深ぼっていったら、なんとなくやりたいことが見つかった」みたいな話をしました。
記事を書いているときにこのエピソードを思い出して、そういやこのテクニックは学生時代からやっているなぁ…と懐かしくなりましたね。
本屋クルクルと雑誌パラパラが「広げる方法」だとしたら、関連ツギツギは「深ぼる方法」だと言えるでしょう。
本の選び方
気になる本を見つけたら、次は読むべきかどうかの判断をします。
読むかどうかジャッジする上で見ている観点は、次の2つです。
最初から面白いと感じるか
僕の経験上、最初の数ページから面白い本は最後まで面白いことが多いので、「最初から面白いかどうか」という点は必ず確認するようにしております。
最初のページってツカミの部分ですから、著者も結構力を入れて書くところだと思うんですよ。
だってそこで読者を惹きつけなければ、読んでもらえないわけですからね。
なので最初のページというのは、著者の力量やホスピタリティが表れる部分だと思うんです。
そんな重要な部分が面白くないのであれば、その先も期待できないと判断し、そういう本は選ばないようにしております。
まぁ逆に「後半にいくにつれて面白くなっていく本」や「最初だけ大きな風呂敷を広げている釣り本」みたいなものもあるので、その点は注意なんですが。
一応、最初のページだけでなく真ん中あたりや最後らへんのページもチラッと確認するようにはしています。
最初・中間・最後のいずれも面白ければ、その本は買いと判断しちゃいますね。
面白いと感じるかどうかは主観的な評価ですので、他人にその判断を委ねない方が良いというのが僕の持論です。
ベストセラー本や口コミ評価を無思考に信じるのではなく、実物を自分の目で見て面白いかどうかを判断するのが一番かと。
実際、ベストセラー本でもめちゃくちゃつまらないと感じることもありますからねぇ。
経歴から信頼性を感じるか
これは同じテーマの本で複数の候補がある場合の判断軸です。
特に専門書・実用書みたいなジャンルの本であれば、確認しておきたいところ。
良さげなタイトルの本を見つけたとしても、全く畑違いの分野の人が書いているってパターンがたまにあるので注意しています。
経歴を読んでもイマイチよくわからない時は、ググって著者について調べることもあります。
その結果、信頼できそうだな〜と判断できる場合は買うことにしております。
本の買い方
本の買い方にもいくつかパターンがあります。
できるだけお得に読むための方法になります。
キホンキンドル
本は基本的にKindle(電子書籍)で買っております(使っているデバイスは主にiPad mini)。
理由は、Kindleの方が安い場合が多いし、場所も取らないからです。
Kindle Unlimitedも利用しているので、本によっては無料で読めちゃう場合もある。
読み心地としては紙の方が好みではあるんですが、電子書籍にはそれを上回るメリットがあるのでKindleがメインになっていますね。
僕は外出するときは大抵iPad miniを持ち歩いているのですが、これ1つで何百冊も持ち運べるってのは強すぎます。
カワズレンタル
買わずに図書館で借りちゃうという方法です。
「買い方」の章でこれを紹介するのはいささかズルい気もしますが(笑)、買わなくて済むならそれに越したことはありませんので。
何千円もする本だと買うのをちょっと躊躇ってしまうことがありますが、そういうのが図書館で見つかると嬉しくなりますね。
古い本だけでなく、結構新しめの本でも取り寄せできる場合があるので、近所に図書館があるなら利用してみる価値ありです。
僕も結構利用していて、節約できて助かっています。
カイシャタヨル
裏ワザすぎる方法ですが、会社の経費で購入するという方法です。
業務に関連する本に限りますが、会社の経費で書籍購入ができる場合があるんですな。
昔は業務に関連する本も自費でバンバン買っていたのですが、よく考えたら結構バカにならない金額になっていることに気づきました。
そこで、ダメ元で「会社費用で買って良いか」と交渉してみたら、意外とあっさりOKだったんで、業務関連は経費で買わせて頂いております。
業務関連の本を買いまくっている人は、この方法が使えないか一度交渉してみると良いかもしれません。
ただし当たり前ですが、許可なく勝手にやると問題になる可能性がありますから、社内で然るべき承認を得てから買うようにしましょう(笑)
本の読み方
最後は本の読み方について。
主に次の3つなんですが、これらはそれぞれ使い分けているというよりも、3つを同時並行で使っていることの方が多いかもしれません。
構造化リーディング
主に何かを学習しようとする際に使うテクニック。
- キーワードや大事なことを抽出する
- それらを体系化してわかりやすくする
- 関連情報と結びつける
みたいな手順を意識しつつ読んでいく方法です。
イメージとしては頭の中でマインドマップ的なものを展開していくような感じでしょうか。
僕はブログをマインドマップで書いているんですが、その効果もあるのか、自然と脳内で構造化ができるようになりました。
ちなみにこれは最強の勉強法と呼ばれるSOARというやり方を参考にしています。
本気で記憶に定着させたいなら要約やクイズ化までやった方が良いのでしょうが、なかなかそこまではできないですね(笑)
実践化リーディング
本から学んだことを、実際に日常生活でやってみるというやり方です。
「これを仕事に活用すると何ができるだろう」とか「ブログに応用してみたらどうなるだろう」みたいに考えながら読み進める感じ。
実践することを前提に読むと、内容も頭に入りやすい気がします。
本のジャンルは特に問わずでして、例えば僕は「あるミニマリストの物語」という小説から学んだミニマリズムを実践してみたり、「問題解決」というビジネス書から学んだ思考法を今の自分の仕事に活用してみたりしております。
何かしら実践できて日常に変化が起こると、ただ読んで終わりの読書とは比べ物にならないほど得るものがあり、読書体験が全く別物になるなぁと実感しています。
芸術化リーディング
上手い言い回し・素晴らしい文章・美しい語感など、言葉の妙をじっくり味わうという読み方。
美術館でアート鑑賞をするのと同じような意識で読んでいるので、芸術化リーディングと名づけました。
言語化が難しいんですが、僕は言葉や文章自体に肌触りのようなものを感じていまして、それをアート鑑賞のように楽しんでいる節があります。
コットンのような柔らかさを感じる文体、カミソリのように鋭い考察、電撃のように痺れる一節、ゾワっと畏敬の念を抱いてしまうような表現。
本を読んでいると、そういう肌触りを持つ文章に出会うことがあって、それらを楽しむというイメージです。
言語から非言語的な感覚を感じるという奇妙な体験ですが、これがまた面白いんですな。
Kindleだと蛍光ラインマーカーを引ける機能があるので、僕はよく心に刺さった文章にマーカーを引いております。
昔からやっているので自分としてはこれが普通なのですが、もしかするとこの読書感覚はちょっと珍しいのかもしれません。
先日、会社の上司と雑談していたとき、「英語の本をもっとすらすら読めるようになりたいですねぇ」みたいな話をしたところ、「そんなのChatGPTに翻訳させちゃえば良いじゃない」と言われたことがありました。
それを聞いて僕は「あぁ、これは読書感覚が違っているな」と感じたんですね。
書かれていることの意味を知りたいだけなら、確かに翻訳ツールを使えば良いでしょう。
でも僕はそうじゃなくて、言葉そのものを味わい、肌触りを感じたいわけです。
例えば英文で、もの凄く上手い韻を踏んでいたり、英語特有のナイスな言い回しをしていたり、英語でしか伝わらない言葉遊びや表現があったとします。
それを翻訳してしまったら、原文が持つ言葉の肌触りを直接感じることができなくなってしまうじゃないですか。
僕にとって読書の面白さとは、ただテキストの意味を理解する工程にのみあるわけではないんですよね。
おまけ:偏愛リーディングリストについて
先日、ブログのコメント欄にて「人生一番影響を受けたor好きな本を教えて」というリクエストを頂きました。
ありがとうございます!リクエスト頂けて嬉しいです!
この記事で、好きな本を「偏愛リーディングリスト」として紹介しようかなと思ったのですが、ちょっと間に合いませんでした…(汗)
というのも、偏愛リーディングリストは随時アップデートが入りそうなので、この記事にまとめるよりも別で専用ページを作った方が良いかなと思ったんですよね。なので、現在ページを準備中です。
ページが用意できたら、こちらにリンクを貼っておきますね。
コメント
ミニマログさん、こんばんは!
以前リクエストさせて頂いたせおぶんぐと申します。
さっそくの更新ありがとうございます!
偏愛読書術、たいへん面白く読ませて頂きました!
本屋を一巡するというのは今までしていなかったのでさっそく実践してみようと思います。
構造化リーディングのSOARの概念もはじめて知りました。簡単なことから取り入れてみますね。
基本を忠実に実践することの難しさは身をもって知っているので、ミニマログさんの探求心、お手本にしたいです。
偏愛リーディングリストも楽しみにしています!
重ね重ねありがとうございました!
>せおぶんぐさん
コメントありがとうございますー!
本屋を1周するのはなかなか面白いですのでぜひ!
いえいえ、とんでもございません!
リーディングリストは中身は定まっているのですが、ブログ上での見せ方(ページのデザイン)を検討中でして、
今月中目処に公開予定です!
こちらこそ、リクエスト頂きありがとうございました!
引き続きよろしくお願いします!