[新着] 2/22 TankとJ.M. WestonCheck

タンク マストとジェイエムウエストン

タンクとジェイエムウエストン 小物

久しぶりに腕時計を買いました。

購入したのはカルティエのタンク マスト。定番の白い文字盤のデザインではなく、黒い文字盤のモデルです。

僕はこの時計をちょっと変わった軸で選んでいるので、その辺りも含めてご紹介していきましょう。

この時計に辿り着くまで、だいぶ時間が掛かりましたが、心から納得のいく選択ができたと思っています。

軸が定まるまで11年掛かった

カルティエ タンク マストとボックス

「いつか高級腕時計が欲しいな」と思い始めたのは20代前半の頃からです。

途中でVIVIANNAという面白い時計を見つけて、今でも気に入って愛用していますが、これは僕の中で時計というよりバングルアクセサリーという感覚で使っています。

だからVIVIANNAとは別に、普通の腕時計枠として何か1本欲しいなという思いがずっとありました。

デスクの光とカルティエ タンク マスト

しかし、その1本がなかなか決められない。

カタログを見て「あ、これ良いな」と思うことは何度もあるんだけど、じっくり考えてみると「いや、もっと別の選択肢があるのでは?」と考え直してしまうのです(時計選びあるある?)。

そんな思考を繰り返していたら、買えぬまま10年以上の時が経ってしまいました。

カルティエ タンク マストとカーテン越しの光

決めきれなかった原因は、時計選びの軸をなかなか定められなかったことです。

サイズ・デザインの方向性・価格帯などざっくりとした希望条件は定めていたものの、それだけでは確信の1本を選びきることができなかったんですよね。

絶対的な確信を持って選び抜くには、もっと自分の深いところの価値観を反映させた、何か別の判断軸が必要でした。

それが11年という時を重ね、ようやく定まりました。

J.M. Weston 180に似合う時計

カルティエ タンク マストとジェイエムウエストン180ローファー

辿り着いた軸は「J.M. Weston 180に似合う時計」です。この軸が、最も自分の価値観や好みを反映していると気がつきました。

僕はジェイエムウエストンの靴が好きで、中でも180ローファーは一番気に入っています。

ジェイエムウエストン180
偏愛しているジェイエムウエストンの180ローファー。ちなみに180というのは品番みたいなもの。

これを履いているときが一番自分らしい気がするというか、最もしっくりくるスタイルなんですよね。

この靴は間違いなく人生のベストバイといえましょう。履き始めて9年になりますが、このローファーは生涯履き続けるだろうと確信しています。

であれば、それに合う時計を探せば、自ずとずっと愛用できる時計に辿り着くのではないかと考えました。

ウエストン180ローファーとカルティエ タンク マスト

それまで時計単体で考えていましたが、ジェイエムウエストンとの組み合わせという軸で考えた途端、かなり具体的なイメージが湧いてきました

まず、フランスの時計が似合うはず。理由は、ジェイエムウエストンがフランスの靴だからです。

ジェイエムウエストンに乗せたカルティエ タンク マスト

また、J.M. Westonがエレガント・クラシック寄りの靴なので、ドレス寄りの時計が似合うだろうと考えました。

逆に、スポーツウォッチやツールウォッチ(ダイバーズやパイロットウォッチなど)はすぐに候補から外れました。利用シーンから想像できるように、これらはローファーとは合わない感じがします。

フランスの時計で、J.M. Weston 180のように歴史があって形が完成しているドレス寄りのものといえば、思い当たるのはただ1つ。

カルティエのタンクです。

品番と確信

手とカルティエ タンク マスト

タンクといっても色々な種類がありますが、僕はとにかく「J.M. Weston 180の黒に似合う」という観点で探しました。

すると、ものすごく合いそうなものが1つありました。タンク マストのブラック文字盤モデルです。

カルティエ タンク マストアップ
Tank Must de Cartier watch(タンク マスト ドゥ カルティエ ウォッチ)LMサイズ。

僕の180ローファーは9年ほど履いているものですが、黒の美しさが半端ないんですよね。

ただの黒ではありません。まるで微細なブラックダイヤモンドが敷き詰められているかのような、深い輝きを放つ黒です。

ジェイエムウエストン180黒の革質
煌めく黒。

これに合う時計は、やはり漆黒の黒でしょう。

タンクのブラックラッカーダイヤルは、この180ローファーブラックのイメージにぴったりです。

カルティエ タンク マスト着用イメージ
LMサイズのベルトは、艶を抑えたセミマットブラック アリゲーターストラップ。落ち着いた高級感がある。

極限までシンプルな文字盤も気に入りました。VIVIANNAと同じように、数字もバーも無いまっさらな文字盤。やはり僕はこういうのが好きなんでしょうね。

定番モデルとは全然違うデザインなので、これは知っている人しかタンクだと気がつかないのではないでしょうか(そこがまた良い)。

サイズは2種類ありますが、僕が買ったのはLMサイズ。ケース直径は29.5mm x 22mmで、腕におさまりのいい上品なサイズ感です。

カルティエ タンク マストの厚み
クオーツ式なので厚みも薄い。

僕は手首周り17.5cmほどですが、ジャストサイズに感じます。厚みは6.6mmと薄いので、ジャケットとの相性も◎。

カルティエ タンク マスト着用した袖口

これは僕の好みの話ですが、あまりにもわかり易すぎるデザインの時計はつけたくないなと思っていました。

一見して「あの有名な時計だ!」とわかる腕時計って、でかでかとブランドロゴをアピールしたTシャツを着ているのと同じようなもんで、ちょっと間違えるとカッコ悪くなっちゃうと思うんですよ。

カルティエ タンク マストとウエストン横から

だからそこはJ.M. Westonと同じように、わかる人にだけわかるくらいの控えめさが欲しいと思っていました。その点で、このタンクのブラックはまさにピッタリ。

「最初の1本には選ばないだろう」と思えるような、定番をハズしたデザインが、僕にとっては逆に魅力に思えました。

J.M. Weston180とカルティエ タンク マスト俯瞰

また、「この時計しかない」と確信に変わったのは、このモデルの品番を見たときです。

品番:WSTA0108

…え!?!?
これってJ.M. Weston 180を表しているのでは!?

まぁ何を言っているのかよくわからないと思いますが(笑)

筋金入りのウエストン信者である僕には、この品番がJ.M. Weston 180と読み取れてしまうのです

カルティエ タンク マスト青背景

ロジックはこうです。まず、品番に区切りを入れてみると「WST / A / 0108」。

最初のWSTは「WST=ウエストン」と読めるでしょう?

次のAは「Anagram(アナグラム)のA」と解釈します。アナグラムってのは文字を入れ替えて別の言葉を作る言葉遊びの一つです。

そして最後の「0108」は、直前の「Anagram(アナグラム)」を受けて文字を入れ替えてみましょう。すると、「0180」…!

よって、これで「WSTA0108」=「Weston 180」と読めるのです!!w

カルティエ タンク マスト緑背景

無理やり感がハンパないですが、こじつけであってもここまでピッタリな意味を見出せるってなかなかレアなんじゃないでしょうか。

国、サイズ、デザイン、品番のアナグラム、ここまで条件が揃うものって、もうこの時計しかあり得ないだろうなと思いましたね。

これ以上の時計は無いだろうと確信し、購入に至りました。

クオーツへの転換

カルティエ タンク マスト赤背景

僕が買ったタンク マストはクオーツ式の時計ですが、実は元々は機械式時計を買おうと考えていました

電池を使わずゼンマイで動く機械式時計は、構造としてなかなかに魅力的であり、高級時計を買うならやはり機械式かな思っていたのです。

カルティエ タンク マストとローファーと光

しかし、実際にいくつかの店舗で機械式を試着してみると、思ったより高揚感が感じられないことに気がつきました。

確かに、秒針の動きや裏から見える内部構造は美しいのですが、欲しいとは思えなかったのです。何ででしょうね。

また、将来的なオーバーホール・メンテ代なども考えると、それほどの価値があるのかな…と感じざるを得ませんでした。

最近はものによってはオーバーホールで10万くらい掛かるようなので、まるで「解約できないサブスク」を契約するみたいなもんだと思いました。うーん、そこまでして維持したいと思える時計も無かったかな…。

180ローファーに乗せたカルティエ タンク マスト

クオーツ式は電子部品に寿命があるから一生モノにはできない」と思っていたのですが、カルティエの場合はそうとも限らないみたいです。

カルティエのクオーツ時計は全てのパーツを交換可能で、もちろん壊れたら修理も可能。

メーカーとして長期修理体制が整っているんで、機械式時計みたいに次の世代に受け継ぐみたいなことも普通にできるんですよね。

カルティエ タンク マストのベルト裏側

クオーツ式の方が時計としての精度も高いし、電池交換も安いし、取り扱いも容易です。

修理しながら一生使えるのが機械式時計の魅力の一つかなと思っていたのですが、クオーツ式でも同じことができるとなると、もはや機械式時計を選ぶ理由が無いなと思ってしまいました。

むしろ、クオーツ式を選ぶべきだと考えを改めた次第です。

ピースをはめるように

カルティエ タンク マストとジェイエムウエストン

購入に至るまでだいぶ時間が掛かったので、その間に世の中の時計はかなり値上がりしました。

ただ僕は、購入を早まらなくて本当に良かったなと思っています。

もし20代の早い段階で時計を買っていたら、おそらく失敗していたでしょう。

その頃は今ほど自分の好み・スタイルが確立していなかったんで、自分に合ったものを選び抜くことはできなかったんじゃないかと思います。

カルティエ タンク マストと腕元アップ

昔から「カッコいいな」と思う時計は沢山ありましたが、本当に自分の感性でカッコいいと思っていたのかどうかはちょっと疑問

当時は、雑誌やSNSの声に惑わされて、自分の判断軸で評価せず、単にみんながカッコいいと言っているからカッコいいと思っちゃっていただけかもしれません。

カルティエ タンク マスト

11年という歳月を経て、ようやく周りに惑わされず、自分自身の軸でものを選べるようになりました。

時計選びって、実は時計本体よりも、その周辺から固めていった方が上手くいくのかもしれません

服装・思想・好み・価値観などといった要素が、ブレないスタイルとして固まってくると、そこにピッタリハマる時計が見えてくるというイメージ。

例えるなら、パズルのピースを周辺から組み立ていき、最後に時計というピースをはめるような感覚です。

靴とカルティエ タンク マスト

僕の場合、そのパズルの起点はJ.M. Westonの靴でした。「お洒落は足元から」とはよく言ったもので、僕のワードローブは足元から派生して徐々に出来上がってきたように思います。

時計を長年選べなかったのは、周りのピースが揃っていなくて、何がハマるかわからなかったからでしょう。

アラフォーになって、ようやく周りのピースが固まってきたんだろうなと実感します。

自分の成熟を実感して手に入れた腕時計。生涯大切に使い続けていきたいなと思います。

コメント

SNSフォローはこちらから